2022年1月30日日曜日

リアルってなんだ!?

 「教員記事」をお届けします。今回の寄稿者は、哲学の平井靖史先生です。


 最近のガンプラはすごく良くできていて、買ってきてパチパチ組み立てるだけで、スタイル抜群&ぐりぐり可動するかっこいい模型があっという間にできます。大まかにプラの色分けもされてて、塗装の必要もない。すごいなあ。そこでちょっとひと手間かけて、「墨入れ」をしてあげると、さらにリアルに仕上がります。ガンダムの表面で筋彫りされているところに、筆ペンみたいなやつで線をなぞってあげると、本物感が増すんです。筆ペンで済むので片付けもいらないし、お手軽なのでおすすめです…。
 というわけで、今回はガンプラの話を——。というわけではなくてですね、リアルってどういうこと?というお話です。今、ガンプラのリアルって話をしたんですが、ガンダムってそもそも実在しないですよね。いや、今は実在するので(実物大で動くガンダム立像が日本各地に存在します)話がさらにややこしくなるんですが、とりあえずは元がフィクションだという意味です。例えば元が実在する…そうですね、ルンバにしましょう。お掃除ロボットルンバ。さて、ルンバのプラモデルがあるとしましょう。5分の1スケールとか?その場合、ルンバのプラモをリアルに作るというのは、おうちで働いているあの実在のルンバに似せていくという意味合いですよね。ところが、ガンダムは、それがないわけです。地球連邦軍が作った、アムロが乗ってる「あの実在のガンダム」はないわけです。オリジナルが存在しないモデルについて、それがリアルだとかそうじゃないって、いったいどういう意味なんでしょうか。 

2022年1月21日金曜日

幸福と運

 「教員記事」をお届けします。今回の寄稿者は、哲学・倫理学の林誓雄先生です。


 ここ数年,飲み会がらみのブログ記事ばかりで,こいつはまともに教育・研究をしていないのではないか,と思われかねない状態である。そのため(もはや手遅れかもしれないが),さすがに今回はゼミのことについて,少しだけ(まじめに)書いてみることにしたい。

 今年度の後期ゼミは,思想系(哲学・倫理学)のゼミであるにもかかわらず(?),ありがたいことに,なんと15人もの方が配属希望をだしてくださった(ゼミの人数としては,過去最大・ちょっと多すぎかしら汗)。さてそのゼミでは,共通テーマを設定し,15人を5人*3グループに分けてグループワークをしてもらったのだが,取り組んだテーマの一つに「幸せ・幸福」というものがあった。哲学・倫理学においては,王道中の王道テーマの一つである。

 とはいえ,人類が二千年以上取り組んできてもなお,答えが見えてこないこのテーマに,ぼんやりと取り組んでいては結論など出るはずもない。そのため,もう少し絞り込んで,次のような「問い」に,答えを与えてもらうことにした(それでもまだ,あまり絞り込めていなかったのだけれど)。

2022年1月13日木曜日

2021年度 卒業論文発表会のお知らせ(WEB開催)

下記の要領で,文化学科の卒業論文発表会を開催いたします。

発表者のみならず,文化学科の学生は全員参加できます。ぜひ遠慮なくご参加下さい。

1-3年生の皆さんも,卒論で先輩がどのようなことを研究して卒業していくのか,自分が卒論を執筆する上で参考になります。

4年生で自分は卒論を書いていないという方も,同級生の友人が大学での最後に発表する卒論発表をぜひご覧になって下さい。

2021年12月17日金曜日

フィールドワークでの不思議な体験

「教員記事」をお届けします。今回の寄稿者は、文化人類学・民俗学の中村亮先生です。


 タンザニアのキルワ島という小島で足掛け20年間、文化人類学のフィールドワークをしている。その間にいろいろな経験をした。嬉しかったり、腹が立ったり、怖かったりなど。マラリアで死にかけたこともあったが、今ではどれも「思い出」である。しかし一つだけ、いまだにきちんと消化できない、とても不思議な出来事があった。それについて書こうと思う。

2021年12月7日火曜日

中国古代における「記憶」とは?――石に刻み、体に刻み、心に刻む

 「教員記事」をお届けします。今回の寄稿者は、哲学の中村未来先生です。


 昨年度より、「記憶と社会に関する思想的研究」というテーマで、哲学・倫理学領域の先生方との研究会に参加しています。「記憶」というテーマは、中国古代では、あまり取り上げられることのなかったテーマのように思われますが、今回、古典を読み直すことで、新たな気づきがありましたので、ここに少し紹介したいと思います。

 儒家の祖と言われる孔子の言行録『論語』には、次のような言葉が見えます。(注1)

・子曰く、黙してこれを識(しる)し、学びて厭(いと)わず、人に誨(おし)えて倦(う)まず。何か我に有らんや。(老先生の教え。〔理解したことを〕黙って心に刻んで記憶し、学んで厭きるということがなく、人に教えて倦むこともない。それらは、〔他人と異なり〕この私において問題はない。〔これ以外、私に何があるだろうか。〕)(『論語』述而篇)
・子曰く、蓋(けだ)し知らずして之を作る者有らん。我は是れ無きなり。多く聞きて其の善き者を択びて之に従う。多く見て之を識(しる)すは、知るの次なり。(老先生の教え。思うに、〔その問題について〕本当に理解することなくして、新説を作り出す者がいる。しかし、私はそういうことはしない。まず可能なかぎり多くを学んで、その内のこれぞというもの・ことを選び取り、それに従う。〔作り出したりしない。また、〕可能なかぎり多く資料に当たり、それらを記憶するというのは、理解する(知る)ことの前段階なのである。)(『論語』述而篇)

2021年11月12日金曜日

オンライン・オープンキャンパス2021

 昨年に引き続き、残念ながら、今年の来場型(対面形式)オープンキャンパスも中止となってしまいました。ただし、当日(8月8日)はオンライン模擬講義がライブ配信され、文化学科からは竹花洋佑先生が「SFを使って”働くこと”を哲学してみる」と題してお話くださいました。

 当日140名以上の人に視聴されたオンライン模擬講義。「うっかり見逃してしまった!」という方は、是非、下記のリンクより見逃し配信(オンデマンド動画)をご覧ください。

「SFを使って”働くこと”を哲学してみる」竹花洋佑先生

https://www.youtube.com/watch?v=gN4t6X4MrGc



 また、文化学科ではどんな授業を受けられるの?と思っているあなたは、本年度学科主任の植野健造先生による「文化学科紹介」の動画もぜひご覧ください。

「文化学科紹介」植野健造先生

https://fukuoka-u.libra.jpn.com/#/content/158


 奥行きのある文化学科をもっと探検してみたい人は、ぜひ昨年度のオンライン・オープンキャンパスも開いてみてください。Q&A形式で、さまざまな魅力に触れることができます。

「文化学科オンライン・オープンキャンパス」

http://culturefukudai.blogspot.com/2020/08/blog-post_26.html


2021年11月5日金曜日

昆虫食の心理学

「教員記事」をお届けします。今回の寄稿者は、心理学の錢琨先生です。


 文化学科の錢琨(せん こん)です。下の名前「琨」は常用漢字ではないので,いつも人を困らせています。ただし,この漢字をぜひ覚えてください。文末にオチがあります。

さて,みなさん,虫を食べたことありますか?授業に間に合わなく,一生懸命チャリを漕ぐ時に口に飛び込んだ虫とは違って,お料理として食べる虫(=昆虫食)のことです。今日は,昆虫食について少しお話しします。