2016年6月22日水曜日

豊前坊院天宮寺訪問(LC14台 大神万喜子さん)

今年度3回目の学生記事をお届けします。LC14台の大神万喜子さんが白川琢磨先生のゼミ研修で訪れた豊前坊院天宮寺について報告してくれました。

豊前坊院天宮寺訪問

LC14台 大神万喜子

 こんにちは。文化学科3年の大神です。今回は私の所属する白川ゼミでの豊前坊院天宮寺 (英彦山)の訪問についてお伝えします。

 5月22日の日曜日、白川先生とゼミ生の8名で福岡県田川郡添田町大字英彦山にある豊前坊院天宮寺を訪れました。英彦山への道すがら、白川先生の学生時代の恩師についてのお話や英彦山(ひこさん)の名の由来などを聞きながら、途中休憩をはさんで11時前に英彦山へ到着しました。今回訪れた英彦山は登山者の間でも有名で、北岳・中岳・南岳の3つの峰からなる山です。その中央に位置する中岳には、山頂から上宮、中宮、下宮が並んでいて、下宮のすぐ下には今年で再建400年を迎える奉幣殿(ほうへいでん)が建っています。


 私たちは、その中で最も里に近い下宮で11時から行われた神前読経に参加しました。私たち以外にも、以前に修験道の行者であった方や、修行をされている4人グループの女性達、女性のシャーマンの方など様々な方々が参加されていました。
 

 
 いよいよ始まった神前読経では、ゼミでも唱えている般若心経を21回、不動真言を50回以上唱え、さらに初めて光明真言を聞くなど厳粛な空気が漂う中で、はじめは間違えないよう必死についていくのがやっとでした。しかし真言を唱えることに慣れてくると声を出すことによって開放感を感じるようになり、大勢での読経による独特の雰囲気の中で、最後は無心になって唱えていたような気がします。

 

 神前読経の後は、参加されていた方々と一緒にお昼を食べながら、和やかな交流を楽しみました。その中で今回参加されていた女性のシャーマンである松尾さんからは、シャーマンのお仕事で、安産祈願や縁結びなど様々な相談を受けることや、中でも印象に残っている相談者の方のことなど、とても興味深いお話をうかがうことができました。


  今回の神前読経に参加して、自分の知っている世界を広げることができたのは大きな収穫だと思います。知っているつもりのことも、実際に体験することとは全然違います。授業の中でよく耳にする「シャーマン」という職業のことも、どんな人がどんな仕事をしているのか、読経に参加しなければ、会って話をきく機会もないまま漠然としたイメージを抱えるだけでした。皆さんもぜひ在学中に、ゼミやサークルなど様々なところで行われるイベントに参加して、色んな人と会って話をして、自分の世界を広げてみてください。

2016年6月16日木曜日

ゼミ研修旅行で長崎の博物館と美術館を見学

「教員記事」をお届けします。2016年度第5回目は、植野健造先生です。


ゼミ研修旅行で長崎の博物館と美術館を見学     

                          文化学科 植野健造 (美術史

 日本美術史、博物館学担当教員の植野です。今年もゼミ旅行の報告をさせていただきます。

 私のゼミでは、浦上雅司先生(西洋美術史)のゼミと合同で前期と後期に1回ずつ日帰りで、美術館や寺院や文化財などを見学する貸し切りバス見学研修旅行を行っています。今年は、先日6月11日(土)、教員2名、学生35名の総勢37名で長崎市に行きました。

 4月の学期開始時点では、熊本県立美術館と熊本市現代美術館の見学を計画し、4月14日、16日の地震発生以後も行けることを願っていましたが、余震や両美術館の状況を考慮すると断念せざるをえず、長崎に変更したという経緯があります。

 朝9時に大学を出発し、午前中は長崎歴史文化博物館で16世紀西洋との出会い以降の長崎の歴史をたどる「歴史文化ゾーン」の常設展示を学生2班に分かれ、ボランティアスタッフの方の丁寧な説明を受けながら鑑賞しました。午後は長崎県美術館で「風と水の彫刻家 新宮普の宇宙船」と題した現代美術の企画展、同館のスペイン美術を核としたコレクション展示、さらには収蔵庫前室などのバックヤードまで、学芸員の方の2時間近くに及ぶフルバージョンのギャラリーツアーで多くのことを学ぶことができました。

長崎県美術館(1) 1階ロビーにて
長崎県美術館(2) 企画展「新宮普 展」会場にて

 2005年に開館した長崎県美術館の建物は、株式会社日本設計と隈研吾氏によるものです。2020年の東京オリンピックのメイン会場となる新国立競技場の設計は、再検討の結果、隈研吾氏のチームによる設計となりました。美術館は運河を挟み西側と東側ふたつの棟によって構成され、外光に満ちたエントランス、心地よい風が通り抜ける回廊、水面を臨むカフェ、緑に揺れる屋上庭園、ガラス張りの外観とそれを保護するように廻らされた石のルーバーなどが特徴的な建物です。

 
長崎県美術館(3) コレクション会場にて

 この日は汗ばむような晴天でしたが、屋上庭園からは長崎港を挟んだ対岸に、昨年2015年にユネスコの世界遺産リストに登録された「明治日本の産業革命遺産」の構成資産の一つである、三菱重工業長崎造船場の稼働遺産、ハンマーヘッド型起重機(ジャイアント・カンチレバークレーン)の雄姿が望まれました。


 記録として、2015年度後期の見学について書きとどめておきます。

 2015年11月14日(土)
  山口県防府市・毛利博物館「特別展 国宝」、
  山口県立美術館特別展「ドラッカー・コレクション 珠玉の水墨画」展を見学。

*画像はいずれも長崎県美術館にて 学芸員さんの説明を受けながら鑑賞(2016年6月11日(土))
 撮影:植野健造






2016年6月11日土曜日

平成28年度 新入生歓迎会が行われました

 当初の予定より2ヶ月ほど遅くなりましたが、6月10日(金)、文系センター棟16階スカイラウンジを会場に、平成28年度の新入生歓迎会が行われました。文化学科主任の平兮元章先生の挨拶で会が始まり、例年以上に賑やかで楽しい歓談の輪が広がりました。


2016年6月5日日曜日

福岡大学バス通学に関するあれこれ(LC15台 園田祐紀さん)

今年度2回目の学生記事をお届けします。LC15台の園田祐紀さんがバスを利用した福岡大学への通学について紹介してくれました。


福岡大学バス通学に関するあれこれ

LC15台 園田祐紀

 こんにちは、文化学科2年生の園田です。今回は福大への通学に使えるバス路線の特徴や利便性、確実に座るためのコツ、そしてバス通学の楽しみについて、バスマニアである私の視点で紹介したいと思います。

1.福大周辺のバス停を知る

 まずは福大周辺のバス停事情から。

 「福大」と名の付くバス停は「福大前」、「福大正門前」、「福大薬学部前」、「福大第二記念会堂前」、「福大病院」と全部で5つあります。これにより、目的の教室により近いバス停を選ぶことができます。また、この5つのバス停全てに博多・天神地区からの直通便が出ているのも魅力的です。

※各バス停の情報は、下記URLの「最寄の地下鉄出口・バス停」の項目をご覧ください。
  http://www.fukuoka-u.ac.jp/help/map/


2.主要な地区からの福大までのバスアクセス

 ここからは、博多駅・天神から福大周辺までのバス路線を紹介します。

~博多駅地区から~

 JR鹿児島本線や山陽新幹線などが発着する九州最大級のJRの駅、博多。この駅を利用する福大生も多いのではないでしょうか? もちろんここから福大に行くバスが走っています。地下鉄で博多から福大前まで行くのは乗り換えが必要になりますが、バスだと乗り換えなしで一直線! バスに不慣れでも安心です。
博多駅にて16番福大前経由片江行き

 博多駅から福大へは16番がメインとなっています。福大周辺では「福大前」に停まります。ラッシュアワーにかかる朝7時台後半から8時台にかけては概ね8~10分ごと、日中でも約15分ごとに運行されており、利便性が非常に高いです。博多駅での乗り場はJR博多駅の博多口を出て真っすぐ行った場所にある「駅前Aのりば」です。博多駅から福大前までの所要時間は約40分です。

 また、16番は西鉄天神大牟田線の薬院駅を経由するので、西鉄電車と合わせて県南部(二日市・久留米・柳川・大牟田)からも福大にアクセスしやすくなっています。薬院駅から福大前までは約30分です。
114番の片江営業所行き

 ただし、16番の沿線には多くの企業や学校があり、朝ラッシュ時はとても混雑してしいます。満員で乗り切れないこともあるので時間に余裕を持って利用しましょう。

 16番が「福大前」に行く一方、博多駅に隣接する博多バスターミナル1階4番乗り場からは114番が出ており、こちらは「福大薬学部前」「福大病院」「福大第二記念会堂前」に停まるため、学内の西側のエリアに行きやすくなります。一日を通して約20分間隔で走っており、気軽に利用することが」できます。行先は「片江営業所」「早良営業所」「西油山ハイツ」の3つがありますが、全て上記3つのバス停に停車します。博多駅から福大病院までの所要時間は約40分です。昼間は乗客が少なめなので、ゆったり座って行きたい方にはお薦めです。

~天神地区から~

 次は天神地区からのバスを紹介します。

天神協和ビル前バス乗り場
福岡パルコから明治通沿いを
大名方面に約150mです
天神は九州一の繁華街で、市内または九州島内各地から多くの人が集まり、活気に満ち溢れています。そのため福岡市内各地から天神に直通するバスが多数運行されています。天神はバスの方面ごとに乗り場が細分化され、乗り換えがしやすい工夫がなされています。もちろん天神からも福大へ行くバスが運行されており、市内のあらゆる地域から乗り換え1回だけで福大にアクセスできるようになっています。自分の家の近くから天神に行くバスが運行されているかチェックしてみましょう。

 天神から福大へは12番が走っています。行先は「片江営業所」「桧原営業所」「福大病院」行きがありますが、博多駅からの16番と同じく全てが「福大前」に停まります(一部は福大正門前・福大病院にも停車する)。天神での乗り場は明治通沿いの「天神協和ビル前」というバス停です。1日を通して約10分間隔で運行されており、気軽に利用できるダイヤになっています。天神から福大前までの所要時間は約30分です。

12番 片江営業所行き
12番は途中で国体道路を通りますが、交通量が多い割に道幅が狭いので日常的に渋滞しがちな状況です。特に11月下旬~1月下旬にかけては普段以上に混雑する傾向があるため、天神~福大の所要時間が50分ほど掛かることもよくあります。その点は注意しましょう。

 天神から福大病院などの西側エリアにアクセスする際は、12番と同じ「天神協和ビル前」バス停から140番に乗ると便利です。博多駅発の114番と同じく「福大薬学部前」「福大病院」「福大第二記念会堂前」に停車します。おおむね1時間に1本運行されており、天神から福大病院までの所要時間は約40分です。

~通学はスピーディに! 急行バス「エコルライナー」~

博多駅前にてエコルライナー

 これまでに紹介したバスはルート上の全てのバス停に停車する、いわゆる「各駅停車」のバスでしたが、あくまで目的は大学に行くことなのでもっとスイスイ行きたい!という方も多いことでしょう。

 そこで便利なのが急行バス「エコルライナー」です。朝ラッシュ時を中心に運行され、停車するバス停を最小限に抑えた早くて便利なバスです。もちろん「エコルライナー」は博多駅・天神両方から運行されています。
エコルライナーの行先表示
(上 博多駅前、下 天神)

 博多駅からの「エコルライナー」は、16番と同じ「駅前Aのりば」から発車します。7~8時台にかけて6本が運行され、渡辺通一丁目・薬院駅・六本松・中村大学・福大薬学部前・福大正門前のみに停車します。16番と同様に薬院駅に停まるため、西鉄電車と組み合わせて使用することができます。博多駅から福大までの所要時間は約30分です。

 天神からは12番と同じ「天神協和ビル前」から8:04発、8:20発、8:24発の3本が運行され、赤坂門・赤坂二丁目・六本松・中村大学・福大薬学部前・福大正門前に停車します。天神から福大正門前までの所要時間はなんと約20分。地下鉄とほぼ互角です!

 天神発のエコルライナーは、あまり知名度が高くないのか結構座席が空いています。実際に筆者も週に2回このバスを使って通学していますが、バスが出る間際に来ても余裕で座ることができます。早くて座れるバス、これはかなり魅力的ではないでしょうか?

3.バス通学に便利な定期券

 交通機関を使い通学するにあたって欠かせないものが「定期券」。福大にバスで通学する際は西鉄バスを使うことになります。そこで、「エコルカード」の出番です。西鉄が発行している学生向けの定期券で、福岡市内とその周辺の幅広い地域で使用できます。通学だけでなくバイトの通勤や休日のお出かけにも使うことができ、とても便利です。期限内なら何回乗り降りしても追加料金はかからないので、もしバスを乗り間違えた時やお金を忘れた時でも安心です。

 天神や博多駅の定期券売り場でも購入できますが、福大前バス停にも定期券売り場が併設されています。エコルカードについて分からないことがあったらここに聞きましょう。ただし、福大前定期券売り場の営業日は月ごとに変わるので、定期券売り場の掲示を確認してください。

 バス通学の最も良い点は、様々な景色を見ることができる点だと思っています。地下鉄はずっとトンネルの中ですが、バスは地上の風景が楽しめ、四季を感じることができます。バスは一般の自家用車より車高が高いため、見慣れた風景をいつもとは違う視点で見ることが出来ます。視点が変わることで、新たな発見があるかもしれません。沿線で気になるお店を見つけたら、ふらっと途中下車してみるのも楽しいでしょう。バス通学を通して皆さんが少しでもバスに興味を持っていただけたら嬉しいです。

 以上で福大に関するバスの話を終わりたいと思います。拙い文章でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。


参考文献など

・西鉄くらしネット http://www.nishitetsu.jp/
・にしてつ時刻表 http://jik.nishitetsu.jp/
・黒田茂夫(2015) 『スーパーマップル九州道路地図』 昭文社
・福岡都市圏西鉄バス路線図 (2015年4月 西日本鉄道発行)

※画像はすべて筆者が撮影