「教員記事」をお届けします。今回の寄稿者は、地理学の
伊藤千尋先生です。
はじめまして。今年度着任した伊藤千尋です。専門は地理学・アフリカ地域研究です。
福岡に来る前は、広島の大学で働いていました。今回は、私が福岡に住み始めて驚いたことを軸にしながら、地域性について考えてみたいと思います。
福岡に住み始めて、とにかく目に入るようになったものがあります。それはイチゴです。
私は特別にイチゴが好きなわけではありませんが、季節になるとそれなりに目に入ってきます。しかし、個人的には「イチゴはたまに買う高級品」という位置づけにあったため、「買う」という選択肢までにはなかなか至りませんでした。それが福岡に来て間もない4−5月、イチゴはどこに行っても大量に陳列され、1パック198円〜という価格で売られているではありませんか。産地に近い直売所などに行けば、さらに大量のイチゴが安売りされており、今がイチゴのシーズンなのだと感じずにはいられませんでした。箱買いしている人びとを横目に見ていると、なぜか「私も買わなければ!」という気になってしまうから不思議です。