「教員記事」をお届けします。今回の寄稿者は、地理学の藤村健一先生です。
1.久留米市の救世慈母大観音
成田山久留米別院明王寺は久留米市の観光名所の一つである。境内には地獄の責め苦の様子を人形で表した「地獄館」や、インド・ブッダガヤの大菩提寺を模した「平和大仏塔納骨堂」などの堂宇があるが、最もよく知られているのは「救世慈母大観音」である。
救世慈母大観音(2022年2月筆者撮影。以下同様) |
これは同寺の住職の発願により1983年に造立された、高さ62mの白亜の大観音像である(成田山久留米分院ウェブサイト[https://www.kurume-naritasan.or.jp/about/jibokannon/])。遠方からでもよく見えるため、周辺地域のランドマークになっている。