2015年2月27日金曜日

「マンガde哲学」開催のお知らせ

 ニセモノの自分、ホンモノの自分?
――『彼氏彼女の事情』で哲学する――

 日時 3月30日(月)16:30-18:00
 場所 A703教室

 参考文献:津田雅美『彼氏彼女の事情(1)』、白泉社文庫、2011年、pp.118-125

詳細については以下のチラシをご覧になって下さい。

2015年2月24日火曜日

平成27年度 文化学演習所属希望調査について


文化学科在学生の皆様(今年度卒業生除く), 来年度の演習希望調査の提出についてのアナウンスです。どうぞよろしくお願いいたします。2年生と3・4年生では提出枚数が異なるようですよ。
お気をつけ下さい。なお,同じアナウンスをFUポータルでも行う予定だそうです。


文化学科学生各位

《重要》 平成27年度 文化学演習所属希望調査について

・平成27年度 新2年生(LC14)・再履修者各位
:平成27年度の文化学演習Ⅰ・文化学演習Ⅱの所属希望について、下記の要領で提出して下さい。

・平成27年度 新3年生(LC13)・新4年生(LC12)・再履修者各位
 :平成27年度の文化学演習Ⅲ-Ⅳ・文化学演習Ⅴ-Ⅵの所属希望について、下記の要領で提出して下さい。


1.演習Ⅰ・ⅡLC14台および再履修者)については、配布された「演習所属希望調査票」を前期と後期で各1枚提出して下さい(再履修を除くと、各自2枚提出)。
2.演習Ⅲ-Ⅳ、Ⅴ-LC13台・LC12台)については、配布された「演習所属希望調査票」を前・後期通じて合計1枚提出してください(再履修を除くと、各自1枚提出)。ただし、再履修の場合は1科目(半期)ごとに1枚提出してください。
3.提出先は文系センター棟1階のレポート提出ボックスです(下記案内図参照)
4.提出期間は 平成27314日(土)~17日(火) 16:50 <厳守> です。提出がない場合や期限に遅れた場合は、教務・入試連絡委員が所属を決定します。
5.決定した演習の所属は、319()9時までにFUポータルと人文学部掲示板で発表します。
6.演習所属に関する問い合わせは、文化学科の教務・入試連絡委員 植野か池田まで。

注意事項

① 演習ⅢとⅣ、ⅤとⅥは前期と後期で同一教員の演習に所属することになります。
② 演習の所属は原則として本人の希望に基づいて決定します。ただし、希望人数が定員を超える場  合は、平成26年度の成績に基づいて調整します。
③ 各演習の内容については、『平成27年度 シラバス』とFUポータルで閲覧することができます。『文化学科 教員紹介』も参考にして下さい。
④ 登録制限科目を履修する場合、所属を希望する演習の開講曜日・時限と重複しないように注意してください。
⑤ 再履修が必要な場合、必要な用紙を別途用意し、「再履修」欄に必要事項を記入して提出してください。
⑥ 「演習所属希望調査票」が手元にない場合は文化学科のホームページからもダウンロードできます。ダウンロードした用紙は配布したものと色が違う場合がありますが、構いません。








文化学演習Ⅰ(前期)希望調査票2015(LC14台)
文化学演習Ⅱ(後期)希望調査票2015(LC14台)

                       
文化学演習Ⅲ-Ⅵ希望調査票2015(LC12・13台)







2015年2月21日土曜日

平成26年度提出の卒業論文題目一覧


今年度もたくさんの卒業論文が執筆されました。いずれ劣らぬ力作揃いです!


1)哲学

小林信行 教授 (古代ギリシア哲学)
  • ギリシャ神話におけるアテネ像
  • 近代日本における兵役拒否の歴史と理論
平井靖史 教授 (近現代フランス哲学)
  • 質的同一性は実在するか
  • 時間の矢
  • 「ある」ということ
関口浩喜 教授 (現代英米哲学)
  • 死についての考察
宮野真生子 准教授 (日本哲学)
  • 承認と依存ー恋愛における依存とそこにあらわれる承認欲求の考察

2)宗教学

岸根敏幸 教授 (日本の神話と宗教、仏教)
  • 齋宮に関する考察ー女性皇族の位置づけを巡ってー
  • 鳥居に関する考察
  • 九州における御霊信仰
  • 日本人の宗教観

3)社会学

平田暢 教授 (数理社会学)
  • 日本人はなぜディズニーが好きなのか―ディズニー化する消費の構造と機能
本多康生 講師 (比較社会学)
  • 現代監視社会に関する研究
  • 地産地消の食文化と家族関係

4)心理学

佐藤基治 教授 (認知心理学)
  • 層状図形文節における前後関係と知覚
  • フラッシュラグ効果に与える聴覚刺激の影響
大上渉 准教授 (犯罪心理学)
  • コレスポンデンス分析による異物混入の研究
  • 危険ドラッグ使用者の心理社会的特徴
池田浩 准教授 (社会心理学)
  • 集団におけるフォロワーシップの生起要因に関する研究
  • ワークエンゲイジメントの要因に関する研究
  • 就活生の楽観・悲観的思考が選考通過率に及ぼす影響
  • 人々がもたらす相性~フォルトライン効果について~
  • 組織における「感謝」の機能に関するポジティブ心理学的研究
  • 障がい児を抱える保護者の療育体験の捉え方が育児感情に及ぼす影響に関する心理学的研究

5)文化人類学

白川琢磨 教授 (宗教人類学)
  • 「マスク」の文化論
  • 現代に息衝く伝統工芸ー博多織に見る今後の姿ー
  • 「カワイイ」の文化人類学~「カワイイ」の構造と変容~
宮岡真央子 准教授(文化人類学)
  • 日本社会がイレズミを忌避する理由についての考察
  • 延岡から考える地方都市について
高岡弘幸 教授 (民俗学・文化人類学)
  • 鬼太郎がみてきた日本社会ー妖怪アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』からみる社会変移ー
  • アイドルのつくり方ー夢と欲望の消費ー
  • うらめしや~怪奇に潜むジェンダー~
  • 名探偵はなぜ消える~推理小説の変遷と日本社会~
  • 郊外の近現代史

6)地理学

磯田則彦  教授 (人口地理学)
  • 同性結婚との向き合い方
  • イギリス・日本・ドイツにおける児童文学と社会との関連性
鴨川武文 准教授 (産業地理学)
  • モータリゼーション時代における道の駅

7)美術史

浦上雅司 教授 (西洋の美術)
  • 芸術としての報道写真ー写真家集団フォト・マグナムとその伝統ー
  • 2.5次元ミュージカルー漫画を原作とする舞台の世界観ー
植野健造 教授 (日本の美術)
  • 文学と美術のあいだ―夏目漱石を例として―
  • 日本の妖怪画
  • 中国唐時代の女性ファッション
  • 『源氏物語』の美術

2015年2月2日月曜日

文化学科での38年間を振り返って ~ ゼミ(演習)担当を中心に ~ (藤田隆教授)

「教員記事」をお届けします。第十九回は地理学の藤田隆先生です。



  私は、昭和52(1977)4月に文化学科に着任し、以来この3月で38年目を終えようとしています。定年まで1年と少しを残していますが、先輩諸氏が定年で退職されるなか、この4年間は学科では最年長の立場にあり、もう一年同じ立場が続きます。そこで、学生の皆さんはもちろん、若い先生方もかつての学科の状況をご存じないとことが多いと思い、この機会に、私が経験したことを、ゼミ(演習)担当を中心に、あいまいな記憶を辿りながら振り返ってみたいと思います。なお、古い資料などはほとんど残していませんので、年次などあいまいな点が多いことは、詳細を省略することをお断りしておきます。

 着任当時は、共通科目担当者を中心に採用教員が多く、福岡大学の拡張期でした。当時の文化学科は、人文学部の外国語系学部以外をすべて含む大世帯で、その後「歴史学科」、「日本語日本文学科」、「東アジア地域言語学科」、そして「教育・臨床心理学科」として独立した分野もコースなどとして一緒でした。こうした中で、私は「地理学」担当教員の二人目として加わりましたが、三年後にはさらに増員が認められ、現在の三人体制が出来上がります。
 
 当時はマンモス大学として知られていた福岡大学ですが、人文学部では伝統的に少人数教育を謳い、文化学科もゼミを必修としていたことは、現在でも変わっていません。しかし、ゼミに関しては、割り振り、担当者の決定などでは、幾度かの変更があったように思います。以下、「地理学分野」担当の私が経験したことを、時系列的に簡単に振り返りたいと思います。

(1) 最初のころは、一年次に「外書講読」、二年次から四年時まで「文化学演習」として三年間の持ち上がりでしたが、何年間かは私はいずれも担当することはありませんでした。この時期は、他の専門科目の担当もなく、文化学科の学生とはほとんど交流はありませんでした。

(2) 次は、前と同じ開講科目の中で、一年次の「外書講読」だけを担当した時期がありました。この時には、都市地理学の英語文献を講読しました。感想としては、専門書を読むというよりは、英語の方にウエイトが置かれる傾向が強かったように思えます。 しかし、一部ではありますが、学部生との交流の機会も生まれ、ゼミコンパも経験しました。  現在と違い、この科目も当時は定期試験の対象科目でした。

(3)  そして、次は二年次から四年次までの「文化学演習」を三年間同一クラスをとして持ち上がりで担当した時期です。これには、選択ですが「卒業論文」も連動していましたので、演習の12単位と卒論の8単位の合計20単位の認定権を持つことになり、大きな責任も伴うことともなりました。この時期には二年次に希望と前年度の成績もとに「思想史コース」と「比較文化コース」に分けられました。希望のコースに進めなかった場合には不満が噴出し、保護者まで巻き込んだこともあったようです。
  ゼミでは、二年次には共通の文献を講読しながら、卒業論文のテーマを徐々に絞っていく方向で進め、三年次、四年次では、各自の卒業論文に関する関連文献の紹介や、論文の構想、論文作成の途中経過の報告などで、ゼミを進めていきました。ほとんどのゼミ生が卒論を書いたと思います。テーマとしては、地理学における典型的な地域か、各自の出身地を取り上げることを勧め、多くの場合、出身地域を取り上げる形で頑張ってくれました。この時期のゼミ生とは、在学中からかなり密度の濃い交流ができ、卒業後もその関係が続いているクラスもあり、結婚式にも何度か呼ばれ、スピーチの機会まで与えてもらったこともたびたびでした。結果的に、こうした経験ができたのはこの時期のゼミだけでした。

(4)  次は、現在の一つ前の段階です。一年次のかつての「外書講読」は「基礎演習」に変わりましたが、私は担当していませんが、二年次から四年次の「文化学演習」を担当しました。前回との決定的な違いは、三年間の全6期すべてが、例外はあるものの、別クラスとなっていることでしょう。このころからプライバシーの尊重、個人情報の保護などが強く出てきたため、クラス名簿も作成しにくく、交流機会が短いゼミ生との関係は機械的になりがちで、かなり制約があったように思えます。

(5)  昨年から採用されたもので、三年次と四年次の登録が、前後期とも同じクラスに固定されました。私は、今年は三年次、来年度は四年次を担当しますが、前回よりは多少落ち着いてゼミに取り組める環境になったと思います。定年を控え最後となります来年度の登録者の顔ぶれはどのようになりましょうか。

以上、うまくまとまりませんが、私が担当したゼミの変遷を簡単に振り返りましたが、次のようないくつかの特徴が挙げられると思います。

・かつての一年次科目の「外書講読」は試験科目であったこと。
・二年次以上の「文化学演習」が三年間の持ち上がりから、6期が別クラスに細分され、さらに三年次と四年次は通年のクラスに固定されたこと。
・最初は「思想史」と「比較文化」のコースの高い壁があったが、現在はその壁がなくなったらこと。
・ゼミクラスの振り分けの基準には、人数の均衡化を図るという観点から、希望と成績の両方が採用されていること。

 全体を通して、女子学生が多い文化学科の中で、私の関わったクラスの多くは男子学
多かったことが、特徴の一つだと思います。これは地理学が持つ性格の一部が現れか
も知れません。
 また、ゼミでの授業の進め方をはじめ、教員とゼミ生との関係、ゼミ生同士の関係などにおいては、ゼミクラスの幹事やリーダーなどを積極的に努めてくれる学生の存在が大きいことを痛感しているところです。