2015年7月31日金曜日

【再掲】平成27年度オープンキャンパス

今年度のオープンキャンパスのお知らせです。


ご来場頂いた方には、各界で活躍する文化学科の卒業生や在学生を紹介した『文化学科卒業生・在学生名鑑』(2015年版)をプレゼントします。卒業生24名、在学生13名の記事に加えて、文化学科の行事や就職先の情報も載っています。文化学科の学生が手作りで製本しました。(200部限定ですので、品切れの際はご容赦下さい)



開催日時:8月8日(土) 10:00〜16:00

・模擬講義(1)
「結婚はだれとする?-つがうことの文化人類学的考察-」
講師:宮岡真央子准教授
時間:11:30~12:10
場所:8号館2階 826教室

・模擬講義(2)
「“好き”になるってどんなこと? -『ストロボ・エッジ』から恋愛を哲学する-」
講師:宮野真生子准教授
時間:14:00~14:40
場所:8号館2階 826教室

・教員・在学生との個別相談
時間:10:00~16:00
場所:A棟6階 A615教室

※模擬講義(2)を担当される宮野先生については、『福岡大学学園通信』50号でも取り上げられております。是非ご覧下さい。

大学全体オープンキャンパスの案内はこちらをどうぞ。
http://nyushi.fukuoka-u.ac.jp/event/op/index.html




2015年7月27日月曜日

日本心理学会主催高校生向け心理学講座(於九州大学)で池田先生と大上先生が登壇

 文化学科の池田浩先生大上渉先生が、9月12日(土)に九州大学・箱崎キャンパスで行われる日本心理学会企画・主催の「高校生のための心理学講座」で登壇されます。

講座の内容は、池田先生が社会心理学について、また大上先生は犯罪心理学について、お話しになられます。他にも九州大学の先生方が認知心理学や発達心理学についてお話しになられます。

 この講座は事前申し込み制で定員は144名。参加費は無料です。申し込み方法や会場の詳しい場所などについては、以下のチラシをご覧下さい。

第九回「マンガde哲学」開催


すっかり報告が遅くなってしまいましたが、7月11日土曜日、今月の哲学カフェが開催されました。今回の参加者は在学生が三名に卒業生が一名、教員が二名の計六名。参加人数は少なかったものの、しかし「衆の少なきを憂うること莫れ」。実際、かなり活発な議論の交わされた回となりました。

今回の題材は、かわぐちかいじ『沈黙の艦隊』の一場面。日本での衆議院選挙前、テレビで四つの党の党首が対決。司会役のジャーナリストが最後に、次のような問いを投げかけます。

今、あなたの乗ったボートが遭難して海を漂流している。生存者は10名。この中の一人に伝染病感染が確認された。その伝染病は、感染すれば死に至る病。このまま放置しておけば、他の九人全員が感染する恐れがある。そして今のところ、ボートが救助される見込みはない――。

 「あなたがこの10名のリーダーだとしたら、どんな行動をとられますか?」

やはりリーダーとしてその一人を海に下ろすべき、さらに感染が広がるのを防ぐべき、という意見もあれば、上記の問題設定を疑う意見も。そもそも本当に感染しているのかどうか、感染すれば死に至るのかどうか、100パーセント確実ではない。他方、それら不確実な要素を考慮しつつ、そのときリーダーとして何を決断するかが問われているのだ、という意見も。

多数決で決めるべきか、感染者本人の意志で決めるべきか。この10人の関係次第で答えが変わってくるのか、変わってこないのか。もし感染者を海に下ろしたとして、その後の九人はうまくやっていけるのか。リーダーとして自分の決断の責任をとるとして、しかし責任なんてとれるのか……。

多数のために少数を犠牲にすることは許されるのか。オメラスの町のために一人の子供を部屋に閉じこめる、という小説の話や、サバイバル・ロッタリーの思考実験。リーダー論や民主主義論。ルールと人間との関係、等々が問われる中、やがて六時を告げるチャイムと共に、いつものように議論は強制的に終了となりました。

さて、前期の哲学カフェは以上。夏休みを挟んで、九月には再びビブリオバトルが開催される予定です。「マンガde哲学」も既に九回を数え、気づけば、LC哲学カフェの活動もそろそろ一年を迎えます。

約二ヶ月後、「隣は何をする人ぞ」と気になり始める頃、ぜひ哲学カフェで夕方のひとときを。

2015年7月24日金曜日

ボクシング放送と殺人事件の多発(大上渉先生)

「教員記事」をお届けします。本年度第五回は心理学の大上渉先生です。




ボクシング放送と殺人事件の多発

 文化学科で心理学を担当している大上です。少し前,5月の話になりますが,「世紀の一戦」と呼ばれるボクシングのタイトルマッチが行われました。フロイド・メイウェザーVSマニー・パッキャオの対決です。私も放送開始直後から我が家のテレビ前を陣取りました(前座試合が行われることを知らなかったので,数時間観戦する羽目になってしまいました)。この勝負は,テクニカルなファイトスタイルのメイウェザーによる判定勝ちで決着がつきました。

 米国においても,ボクシング人気は低迷しているようですが,日本と比べるとその人気はまだまだ高いようです。メイウェザーとパッキャオのファイトマネーは,二人合わせて300億円を超えたと言われていますし,またリングサイド席は即座に完売し,プラチナ・チケットとなり,4千万円で転売されたとの報道もありました(当日会場には、元プロ・テニスプレイヤーのアガシ・グラフ夫妻や俳優のデンゼル・ワシントンの姿も見えました)。

 さて,このボクシングですが,実は殺人事件の発生数に影響を及ぼすことが知られています。フィリップス(Phillips, 1983)は,1973年から1978年までの間に開催されたボクシング試合(ヘビー級タイトルマッチのみ)とその前後における殺人事件の発生件数を調べました。その結果,試合が終了した3日後に殺人事件が急増することを示しました(下図参照)。同時にその試合がイブニング・ニュースで取り上げられると,その影響力が高くなることも明らかにしています。

 この『3日後ピーク(Third-day peak)』現象ですが,他にも報告されています。例えば,無理心中事件がマスコミに大きく取り上げられると(新聞一面のトップ記事やABC・CBS・NBCなどのイブニング・ニュースで取り上げられると),その3日後に航空機墜落事故(旅客機を除く)が多発するという報告(Phillips, 1980)や,イスラエルでは国内でテロ事件が発生すると,その3日後に交通死亡事故が増加する(Stecklov & Goldstein,2004)といった報告です。

 いずれの現象の背景にも,マス・メディアによる報道が我々の感情や攻撃性に影響を及ぼしたり,また報道内容がある種の「教材」となり,我々がその内容を見て学習あるいは模倣してしまうことなどが想定されています。しかしながら,3日後に殺人や事故が増加する理由については,いくつかの仮説が示されるに留まり,詳しいことは分かっていません。

 ところで,メイウェザーとパッキャオの対戦によって,米国では殺人事件の発生数は増えたのでしょうか。世界中のマスコミが大きく取り上げたのは確かなのですが,試合内容についてはメイウェザーが主導権を握る地味な試合展開でしたから,ひょっとすると我々の攻撃性や模倣への影響は限定的だったのかもしれませんね。

引用文献
Phillips, D. P. (1983). The impact of mass media violence on US homicides. American Sociological Review, 560-568.
Phillips, D. P. (1980). Airplane accidents, murder, and the mass media: Towards a theory of imitation and suggestion. Social Forces, 58(4), 1001-1024.
Stecklov, G., & Goldstein, J. R. (2004). Terror attacks influence driving behavior in Israel. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 101(40), 14551-14556.

2015年7月19日日曜日

LCフォーラム バスハイクのお知らせ

 LCフォーラムでは、以下の要領でバスハイクを企画しましたのでお知らせします。奮ってご参加ください。


日  程:平成27年 9月 2日(水)8:45~18:00
行  程: 大学~シャボン玉石けん(株)~門司港レトロ地区(昼食・自由行動)~安川電機(株)~大学
費  用: 昼食代および個人的な買物を除いて無料です。      
集合場所:現在は緑地になっている旧図書館棟横(当日は、この場所に午前8時15分から西鉄観光バスが駐車しています。)
集合時間および出発時間:午前8時45分(時間厳守)  雨天決行  
      
施設および見学先の概要
シャボン玉石けん(株)
 シャボン玉石けん(株)は、公害や高齢化など日本が直面する課題に、他都市に先駆けて取り組んできた北九州市にある石鹸製造企業です。「環境未来都市」構想を推進する北九州市にあって、シャボン玉石けん(株)も環境への積極的な取り組みを社是として掲げ、無添加石鹸や化粧品の製造・販売、従業員の制服にペットボトルからリサイクルされた繊維の制服を利用するなど積極的に取り組んでいます。当日は、石鹸の製造工程を見学します。

・門司港レトロ地区
 北九州市を代表する観光地です。古い街並みと新しい都市機能とを調和させた「街づくり」の実
践例を体感できます。出光美術館や九州鉄道記念館などもあります。レトロ地区で昼食、自由行動も予定しています。昼食には、北九州市の町おこしに一役かっているB級グルメとしての焼きカレーがお薦めです。心配なのはお天気だけです。
 
・安川電機(株)
 1915年、大正4年に設立された工作機械製造企業です。工作機械とは機械を作る機械で、自動車(機械)の生産工程で、溶接や塗装などを行うロボット(機械)が代表例です。安川電機(株)は1977年、昭和52年に日本で初めて産業用ロボットを発売して以来、国内外の産業用ロボット市場をリードしてきましたし、世界のトップメーカーとしての地位を築いています。当日は、ロボット工場を見学します。
 
※バスハイクに参加を希望する学生の皆さんは、案内ビラの回答用紙に、学籍番号・氏名・連絡先(メールアドレス等)を正確に記入し、定期試験終了時までに、文系センター棟8階(808号室)鴨川研究室のドアの封筒の中に入れてください。メールでの回答でも構いません。また、案内のビラはバスハイク当日まで保管しておいてください。
 
連絡先:鴨川 武文 kata@cis.fukuoka-u.ac.jp
 

日本の擬人化文化(LC13 H.T.さん、T.K.さん)

 今年度6回目の学生記事をお届けします。2013年度入学のH.T.さんとT.K.さんが、「日本の擬人化文化」と題した論考を執筆してくれました。

 
 こんにちは、福岡大学人文学部文化学科に所属するH.T.とT.K.です。文化学科は、同じ人文学部の歴史学科・英語学科・ドイツ語学科などと異なり、学科名に単一の学問分野の名称が付いていません。そのため、何を勉強しているか、よく分からないという話を時々耳にします。文化学科は一つの学問領域でなく、宗教学や社会学、民俗学、哲学など複数の学問領域を幅広く学ぶ学科です。講義を受けていると、日本人の文化や考え方が、諸外国との関係の中で時間をかけて独特な発展を遂げていることが多いことに気づかされます。そこで、私たちの身近で「これは日本の考え方が影響しているのでは?」というものを考えてみると、「擬人化」が当てはまるのではないかと思い、この記事で考察することにしました。
 
皆さん擬人化はお好きですか?
 日本では昔から擬人化が用いられてきました。先日まで東京国立博物館にて展示されていた日本最古の漫画として有名な国宝「鳥獣戯画」や「さるかに合戦」「かちかち山」などの昔話はその代表的なものです。そして、最近は日本のサブカルチャーにおいて、動物などにとどまらず、国や都道府県、機械、企業、食べ物、乗り物、武器etc. ・・・様々なものが擬人化され、一大ブームとなっています。それにしてもなぜ日本では擬人化が受け入れられ流行っているのでしょうか? 擬人化作品が好きな私たちの視点から「なぜ擬人化しようと思うのか」ということを考えてみました。

そもそも擬人化とはなんなのか(T.K.)
 昨今の日本において擬人化というと、無機物や動植物を人間の姿で表現し、キャラクター化するいわゆる「萌え擬人化」がよく取り上げられています。そのキャラクターも男性向けの可愛い女の子、女性向けのイケメンがいて、容姿や年齢、性格など、バリエーションも豊富です! 

 しかし、本来擬人化とは「人ではないものを人に見立てる比喩表現」であり、人間の姿をとらずとも、無機物や動植物に人間のような行動をとらせるだけでも擬人化と言えます。

 擬人化の歴史は古く、元々は古来よりある神話(ギリシャ神話や日本神話)などで自然に対する偶像崇拝の概念として擬人化が用いられていたとされています。その後、物語や絵画などでも擬人化を用いるようになりました。物語や絵画においての擬人化は、見る人に親しみを持たせるためだったり、時には人間を風刺するためだったり様々な目的で用いられ、発展してきました。

日本における擬人化文化を考察してみる(H.T.)
 なぜ日本で擬人化文化が発展しているのか考えてみましょう! このことに対して私は一つの考えを持っています。なぜ、擬人化文化は西欧などのキリスト教圏などでは発展しなかったのか。それは唯一神イエス・キリストの存在だと考えられます。キリスト教圏は、一神教でイエス以外の神は認められません。つまり、日本のような八百万の神といった考えは認められないのです。そのため、キリスト圏では、物に魂を吹き込み動かす擬人化という文化は広まらなかったのではないか、と考えています。

 しかし、キリスト教圏にも狼男やヴァンパイアといった存在がいるではないか、と反論されるかもしれません。これに対してですが、このような存在はキリストの存在を裏付ける存在だと私は考えています。(正義は悪がいないと成り立たないのと同一。)また、狼男はキリスト教が布教されるまである地域において精霊的なものでしたが、キリスト教の導入により排除の対象となりこのような形で存在しているのではないか、とも考えています。
 
 それに比べて、日本の思想として、「付喪神」であったり「八百万の神」というようなあらゆるものに魂が宿るという考え方は、普段意識していなくても根強く残っていると思います。この考え方が日本で認められていることにより、例えばスマートフォンと充電器を擬人化し、そこから物語をつくることもできます。さらに、キャラクターは自分の思い通りに容姿や性格などをカスタマイズ可能なので、まるで自分の子供のような愛着が湧き、擬人化する前の物にも不思議と愛着が湧いてきます。このように自分の頭の中や紙面上で自分が考えたキャラクターを自由自在に動かすことは、とてもわくわくします。物を擬人化し、楽しむという文化は何に対しても魂を吹き込むことに抵抗のない考え方(思想)を持つ日本だから発展したのではないかと考えています。

擬人化作品好きから見た擬人化の良いところ
 擬人化の良いところはやはり、「とっつきやすさ」だと思います。あまり興味のないものや種類がたくさんあって覚えにくいものでも、人間の姿や性格を持たせることで特徴をつかみやすくなり、親しみやすいうえにとても記憶に残るようになります。また、たとえ最初は擬人化されたキャラクターそのものにしか興味がなかったとしても、そのキャラクターを好きになると、そのキャラがどうしてそのような容姿や性格に擬人化されたのかを知りたいと思うようになり、そこから、元の歴史や特徴などを調べ、知見を広げる良いきっかけとなります。また歴史に興味ないから、と思っていても、そのキャラクターにまつわる話を見てみると、そのキャラクターをもっと好きになれると思いますよ。

例えばどんな擬人化作品があるの?
 現在、擬人化は、漫画やゲームなどで幅広く取り上げられています。ここでは私たちが好きな2作品についてお話したいと思います。

・Axis powersヘタリア(日丸屋秀和 幻冬舎)
 国を擬人化した漫画で、多少現実とは異なりますが、各キャラクターの性格や国同士の関係性を(少しオーバーだな、と思うところもありますが)はっきりと描いています。漫画は4コマで各国の歴史的な出来事を時折、エスニックジョークを交えながら展開しています。そのため、読むだけで大まかな歴史を知ることができます。これは暗記が苦手!と思っている方で漫画を読むのが好きな方は嬉しいことではないでしょうか。ヘタリアは世界史を中学校や高校で習ったことがある人にはおなじみの作品かもしれませんね。

 ここで注意する必要があるのは、作中で史実通りに描かれているからといって、載っていること全てが正しいわけではないということです。例えばイギリスは食の味があまり好ましくないという話が作中に出てきます。その情報を真に受けて、実際にイギリスに訪れ本場の料理を食べたことがないのに、「あまり美味しくない」と信じ込み、そのことを知らない他者に一方的に情報を押し付ける形になってしまいネットで話題になったことがあります。ネガティブな情報は全てを鵜呑みにせず一度よく考える必要もあるのではと思います。

・艦隊これくしょん-艦これ-(開発:角川ゲームス、配信:DMM.com)
 第2次世界大戦中に大日本帝国海軍が保有していた艦艇を、女の子(通称:艦娘)に擬人化したブラウザゲーム作品です。(※対象は18歳以上)

 ゲーム内で手に入れたキャラクター(艦娘)が、自分がどの戦いに出て活躍したのか、どのような特徴を持った軍艦なのかをプレーヤーに教えてくれます。艦娘のセリフやキャラクターデザイン、またゲーム内のクエストには作戦名が使用されるなど、史実に基づいている作品なのでプレイしていて、心にぐっと沁みるものがあります。また自分の好きな艦娘を育て、編成することができるのも楽しみの一つです。最初はキャラクターにしか興味がわかなくても、ゲームをプレイしているうちにだんだんと史実に興味が湧き、調べるという人も現れています。軍艦は戦争で使われていた道具、という負の遺産として考えられると同時に、日本を守るために造られた道具でもあると考えています。戦後60年が経った今、戦争の記憶は薄れつつあるとよくニュースで見ます。ゲームではありますが、戦争を忘れないようにするきっかけにもなり得ると思います。

 現在、擬人化文化は、漫画やゲームなどで幅広く取り上げられています。擬人化作品も上記に限らず、多く存在します。自分の興味のあるものを調べてみてはいかがでしょうか。また、想像力を働かせ、自分の身近な持ち物を擬人化してみてはいかがですか。 新しい世界が少し開けるかもしれませんね!

参考にしたウェブサイト
・「擬人化」『デジタル大辞泉』(http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/52044/m0u/
・「艦これ」(2015年7月11日閲覧、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%89%A6%E9%9A%8A%E3%81%93%E3%82%8C%E3%81%8F%E3%81%97%E3%82%87%E3%82%93_-%E8%89%A6%E3%81%93%E3%82%8C-
・「ヘタリア」(2015年7月11日閲覧、
https://ja.wikipedia.org/wiki/Axis_powers_%E3%83%98%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%A2


LC13台 H.T. 、T.K.
 

2015年7月14日火曜日

平成27年度オープンキャンパス

今年度のオープンキャンパスのお知らせです。

開催日時:8月8日(土) 10:00〜16:00

・模擬講義(1)
「結婚はだれとする?-つがうことの文化人類学的考察-」
講師:宮岡真央子准教授
時間:11:30~12:10
場所:8号館2階 826教室

・模擬講義(2)
「“好き”になるってどんなこと? -『ストロボ・エッジ』から恋愛を哲学する-」
講師:宮野真生子准教授
時間:14:00~14:40
場所:8号館2階 826教室

・教員・在学生との個別相談
時間:10:00~16:00
場所:A棟6階 A615教室

※模擬講義(2)を担当される宮野先生については、『福岡大学学園通信』50号でも取り上げられております。是非ご覧下さい。

大学全体オープンキャンパスの案内はこちらをどうぞ。
http://nyushi.fukuoka-u.ac.jp/event/op/index.html


文化学科ゼミ紹介(LC13 黄田悠太くん、前田恵太くん、甲斐宰くん)

 今年度5回目の学生記事をお届けします。執筆者は2013年度入学の黄田悠太くん、前田恵太くん、甲斐宰くんです。

 
 この記事では、文化学科3年の黄田悠太、前田恵太、甲斐宰の3人がそれぞれの所属するゼミについてお話したいと思います。文化学科は哲学、美術、宗教学、心理学、社会学、地理学、文化人類学の7つの領域から成る学科です。そのため、いろんな学問を幅広く勉強することができます。

・佐藤ゼミ
 佐藤基治先生のゼミでは、主に心理学の実験をおこなっています。たとえば錯視を用いた実験や、文章記憶の実験、方向感覚の実験など、いろんな実験を自分で計画を立て、実際に実験して、発表しています。私はフラッシュラグ効果についての実験をおこないました。フラッシュラグ効果とは、左から右に移動する光点をフラッシュさせると、移動する光点が点灯した光点よりも右にずれて見えるという現象です。人間の視覚系は、網膜に刺激が与えられてから知覚が成立するまでに約100ミリ秒の遅れがあるために、こういう現象が起こります。あまり身近なものではないように思われるかもしれませんが、たとえばサッカーのオフサイドの誤審はフラッシュラグ効果によるものだと言われています。

 (出典)スポーツナビ+ HP (http://www.plus-blog.sportsnavi.com/uncolpodivento/article/11
このように、佐藤ゼミでは、自分の好きなことを心理学的に実験して、理解を深めることができます。(黄田悠太)

・高下ゼミ
 私は心理学の高下先生のゼミに所属しています。心理学といっても、このゼミでは実験ではなく、「文章」を通じて書き手の考えや感情を相手に伝えることを学んでいます。授業では様々な作家の有名な文章表現を読んでいます。私たちは小説の書き出しや比喩表現などを学び、自分でも実際に文章を書いてそれを発表しています。文章を作る時には、読む人がその文章に引き込まれるような文を作るように心掛けています。他の学生の文章でも、情景が浮かんでくるような文やユーモアのある文であれば、引き込まれるようにどんどん先へ読み進めることができます。このように、高下ゼミでは多くの文章に触れることで自分の文章の表現の幅を広げることができ、自分の文章を他者に読んでもらうことで楽しく学ぶことができます。(前田恵太)

・林ゼミ
 文化学科では1年次からゼミがあり、私は1年次のゼミでは文化人類学、2年次は心理学、哲学と様々なことを学んできました。このように多様な学問分野を専門的に学べるのは文化学科の利点だと思います。今年度は、倫理学の林先生のゼミで功利主義について学んでいます。功利主義とは、最大多数の人々の最大幸福を目指すことです。真剣な議論を通して、自身のこれまでの生き方や今後の生き方まで考えさせられ、今ではゼミが週の楽しみのひとつになっています。他の哲学のゼミとの合同ゼミなども時々行われているので、横の交流が広がりますし、いろいろな意見が聞けるので、とても勉強になります。ゼミではコンパなど楽しいイベントもたくさんあります。夏には社会勉強も兼ねて、軍艦島にゼミ旅行に行く予定です。文化学科は先生方も先輩方も友達も優しくて面白い方ばかりですので、イベントには積極的に参加することをお勧めします。私はどの学問を選べばよいか分からなかったので、様々なことを学べる文化学科を受験しましたが、文化学科での学習を通じて、普段の生活においても考え方の幅を広げることができ、大変満足しています。(甲斐宰)

 以上でゼミの紹介を終わります。この記事が、福大を受験しようとしている方や、来年のゼミをどこにしようか迷っている方の参考になればと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。


LC13台 黄田悠太、前田恵太、甲斐宰

2015年7月9日木曜日

交換留学生の日常(ES14 ジュン・アナンさん)

 今年度4回目の学生記事をお届けします。執筆者は、交換留学生のジュン・アナンさんです。ジュンさんは、文化学科の専門科目である「情報処理入門」を受講しています。真剣に勉学に励む姿勢は、文化学科の学生達の良い刺激になっています。

 
 こんにちは、ハルビン師範大學のジュン・アナンと申します。去年の9月に交換留学生として福岡大学に参りました。もうすぐ留学期間が終わりますので、残りの時間に良い思い出を作りたいです。

 同じ時期に中国から交換留学生が10人来ました。交換留学生の履修科目は、留学生専用科目(日本語ⅠA、ⅠB、ⅡA、ⅡB)と、日本の学生と一緒に受ける選択科目から成っています。今学期、私は本多先生の「情報処理入門」など5科目を選びました。私の履修した授業は火・水・木曜日にあります。

【授業がある日】
火曜 6:00-12:00 アルバイト
   13:00-14;30 授業
水曜 10:40-12:10 授業
   12:30-13:00 昼ごはん
   16:20-17;50 授業
木曜 9:00-12:10 授業

 授業がある日はしっかりと授業を受け、残りの時間は留学生の友人と一緒にご飯を作ったり、映画を見に行ったり、買い物をしたりしています。

【授業がない日(勉強すべき日)】
7:00     起床
7:30    朝ごはん作り
8:00-8:30 朝ごはん
9:00-    勉強

 授業がない日を利用して、よく旅行します。今年の4月には横浜へ行きました。そこで私の好きなEXO(エクソ)という韓国歌手グループのコンサートがあり、久しぶりに中国の同級生の高さんとも会いました。楽しい3日間でした。

真ん中が筆者、左端がハルビン師範大學同級生の高さん(2015年4月)

 福岡大学では定期的に学生向けのイベントが開催されます。去年は長崎へバス旅行に行きましたし、今年はお花見や野外キャンプに参加しました。もうすくBBQ大会もあります。

 私が住んでいるのは、国際交流棟という福岡大学の学生寮です。留学生だけではなく、日本の学生も一緒に暮らしています。飲み会や学園祭などを通じて仲良くなり、楽しい留学生活を送っています。
 
 
ES14台 ジュン・アナン


2015年7月2日木曜日

卒業論文相談会の開催について(LC13台/3年生対象)

 文化学科では、10月上旬の「卒業論文指導願」提出期限に先立ち、3年生を対象に卒業論文の相談会を開催します。個々の教員に個別具体的な相談ができる貴重な場です。卒業論文を書くかどうか迷っている人も、是非とも足を運んでみましょう。
 また、この相談会に先立ち、夏休み期間に、自分の研究テーマについて本を読んだり資料を集めたりといった具体的作業を進めておくことも推奨します。

 日   時: 2015年9月18日(金)16:30~18:00
 場   所: 文系センター15階 第5会議室
 持ち物: 『2015年度版 文化学科教員紹介』など

 なお、卒論相談会に出ないと指導が受けられないということではありません。教員とオフィス・アワーやeメール等を利用して、積極的にコンタクトをとり、テーマを決定して10月5日(月)~10月16日(金)に人文学部事務室宛に「卒業論文指導願」を提出してください。
 卒業論文を書くにあたっての具体的手続は、『2015年度版 文化学科教員紹介』の26-28頁「卒業論文を書くために」を参照してください。
                                                                                                                                                                                                 
教務・入試連絡委員 大上 渉・宮野真生子