2019年4月21日日曜日

平成31年度 文化学科ガイダンスゼミナール&新入生歓迎会 が開催されました

 413日(土)に中央図書館多目的ホールで、新入生を対象とした文化学科ガイダンスゼミナールが開催されました。ガイダンスゼミナールとは、文化学科の新入生が、これからの4年間「文化学科で何を、いかに学ぶか」を具体的に知ってもらうための催しとして、毎年開催されています。



 本年度のテーマは「文化学科で考える<みる-見る、視る、観る->」です。司会の植野健造先生から具体例がいくつか紹介される形で、ゼミナールはスタート。最初に、佐藤基治先生が「心理学の立場から「みる」について」話題提供され、続いて、落合桃子先生が「美術史の立場から「みる」について」話題提供されました。


 心理学は、人の「みる」ことに関わるメカニズムを実証する学術領域であり、芸術学・芸術史は、「みる」ことを通して作品を理解し、その意味や特徴(美しさ、素晴らしさ)などを考える学術領域です。佐藤先生は、人間が、ちぎれた雲を動物のように見たり、自然にできた岩肌の形を生き物に見たりと、人間の「知覚」を司る脳の機能に由来した「みる」ことの認知的な仕組みについて、心理学の立場から参加者の関心を誘いました。落合先生は、人間が美術史の過去に作り上げて奨励してきた「春」のイメージとはどのようなもので、その美しさがどのように作品に実現されてきたのか、美術史の立場から参加者の関心を誘いました。


  その後、新入生は、基礎演習のクラスごとのグループに別れ、「春を感じるもの」や「不思議に見えるもの」を、実際に新しく生活を始めたばかりの学内で、写真に収めるよう課題が出されました。新入生は会場から出て、自分の足と携帯電話のカメラを使って、新しく学んだ「みる」ことを意識しながら、貴重な写真を探しに学内へ向かいました。
 こうして集められた写真について、各グループが発表しました。グループごとに、実に様々な写真を集め、人間の「みる」ことを意識した、創造力にあふれた写真が並びました。この課題を通して参加者は、普段何気なく行っている「みる」行為が、実は私達の文化によって形づくられ、それゆえに、ミステリーに富み、人間の文化的活動にとって本質な行為であるのか、気づくことができたのではないかと思います。

  人文学とは人についての学問であり、文化学科は、人と文化の関係を多角的に学ぶ学科です。人と文化の関係を学ぶ際にもっとも重要な姿勢は、人が文化の中で、何を、どのように創り上げてきたのか、このことに敬意と学術的な興味を持って接する姿勢です。今回は、写真を集めるという直感的な方法を用いましたが、新入生の皆様は、今後の講義や演習などで、より学術的に専門的な方法で学ぶことをお楽しみ下さい。


 ゼミナール終了後は、人文学部棟最上階にあるレストランにて、新入生歓迎パーティーが行われました。参加者の皆で、これから始まる大学生活を共にする友人や先生と、「春」を分かち合うひとときでした。
 新入生のみなさんは、まさに学問の扉を開けたところです。今回のガイダンスゼミがその指針になることを祈っています。

 最後になりますが、この会を開催するにあたって、講義を引き受けてくださった佐藤先生と落合先生、司会の植野先生、そして、サポートを担当してくれた上級生の皆さまに心より御礼申し上げます。

2019年4月6日土曜日

平成31年度 文化学科新入生指導懇談会(対面式)が開催されました

44日(木)に、文化学科の新入生と学科教員の対面式が行われました。
今年度の新入生は転科生を含めて102名です。
落合桃子先生による司会進行のもと,学科主任の平井靖史先生から歓迎の辞が述べられました。
その後,教員の紹介が行われ,また新入生一人ひとりが和気あいあいとした雰囲気で自己紹介を行いました。
皆さんの大学生活が実り多きものになるよう,文化学科の教員一同,サポートしてまいります。