2017年8月31日木曜日

平成29年度 卒業論文中間報告書の提出について

平成29年度 卒業論文中間報告書の提出について
(LC14台以上/4年生対象)

卒業論文を提出する予定の4年生は、指導教員と相談の上、下記の期間中に中間報告書を提出して下さい。

 提出期間 9月22日(金)から9月29日(金)16:30まで
 提出場所 文系センター低層棟1階 レポートBOX

中間報告書の分量や形式は、指導教員の指示に従って下さい。

教務・入試連絡委員 小笠原史樹・本多康生

2017年8月28日月曜日

オープンキャンパスの報告(LC15台水落文佳さん、坂田愛希子さん)

 今年度7回目の学生記事をお届けします。文化学科3年生の水落文佳さんと坂田愛希子さんが、8月5日に開催された福岡大学オープン・キャンパス2017について報告してくれました。お2人とも学生スタッフとして前日、前々日の準備、当日も高校生への応対、模擬講義の手伝いと大活躍でした。


オープンキャンパスの報告(1)
LC15台 水落文佳

 こんにちは!文化学科3年の水落文佳です。

 今回は、先日8月5日に行われたオープンキャンパスの様子をお届けしようと思います。私は、1年生の頃から毎年オープンキャンパスのスタッフをさせていただいており、今年で3度目だったのですが、今年は例年に比べ文化学科の個別相談コーナー(A棟615教室)に多くの高校生、また保護者の方に足を運んでもらった気がします。ありがとうございました。
 
 展示のコーナーには、教員紹介のパネルや私たち学生の時間割、シラバス、実際に講義で使用されたレジュメなど様々な物が展示されていました。その一画には私が今年度の前期の講義で使用していたルーズリーフ(授業ノート)も…。私もそうだったのですが、高校生からすると、大学の授業は一体どんなものか想像がつかないと思ったので、少しでも伝わるといいなと思い置かせてもらいました。多くの高校生の方に見てもらえたようで、少々恥ずかしいですが参考になっていたらと思います。

 個別相談コーナーの来場者の方の中には、文化学科の模擬授業を受けた後に足を運ばれ、学生スタッフに「さっきの授業の内容が全然わからなかったんですけど、大丈夫ですかね…?」と不安そうに質問された方もいらっしゃったそうです。安心してください。3年生になった今でもわからないことがたくさんあります。ただ、入学当初さっぱりわからなかったことが、文化学科で学んでいく中で「ああ、あの時わからなかったことはこういうことだったんだ」「あの時先生の話されていたことは、別の分野から考えるとまた違ってくるな」というように少しずつ、少しずつわかっていきます。

 もちろん中には全然わからない、自分に合わないと感じる分野もあると思いますが、文化学科では7つの分野(心理学、宗教学、哲学、社会学、文化人類学、地理学、美術史)が専門的に学べるので、1つの分野が合わなければ別の分野に重きを置くことも不可能ではありません。「いろんなことを学んでみたい」、逆に「自分が何に興味があるのかわからない」という方には、文化学科はうってつけの学科だと思います。

 個別相談コーナーでは、学生スタッフと教員が待機していたのですが、高校生からの「文化学科で学んだことは就職にどうつながりますか?」「文化学科でどんなことが学べますか?」「文化学科は女子の方が多いですか?」など様々な質問に対して、学生・教員のそれぞれの立場から答えることができたのではないかと思います。また、文化学科のことだけでなく、大学生活そのものについてもお話しすることができ、「福岡大学って楽しそうですね」と言われ、とても嬉しく感じました。

 今回、スタッフをしている中で、私は、高校生の溌剌とした雰囲気をとても感じることができました。制服を着て、目をキラキラさせながらキャンパス内を歩いている姿は、懐かしく、高校時代自分が何を考えていたか思い出させてくれました。それと同時に、もう二度とあの頃には戻れないのだと思うと、少し寂しくなってしまいました。今、高校生活を送っている方たちには一生懸命色々なことについて悩んで、友達とたくさんの思い出を作って、高校生の時でしか得られないものを多く吸収してほしいと思います。

 最後に、文化学科へ足を運んでくださった方々、本当にありがとうございました。学生や教員と話したり、展示を見たことで少しでも「文化学科おもしろそうだな」と感じて頂けていれば幸いです。来年の春、文化学科でお待ちしております!




オープンキャンパスの報告(2)
LC15台 坂田愛希子

 皆さんこんにちは!人文学部文化学科3年生の坂田愛希子です。平成29年8月5日、福岡大学ではオープンキャンパスが行われました。とても快晴でオープンキャンパス日和でした!

うさぎのブンちゃん
 文化学科の展示では、去年使われたパネルや模造紙を利用した教授紹介コーナーや、卒業論文コーナーはもちろん、大学生の講義ノートやプリントの展示や文化学科キャラクターうさぎのブンちゃんの展示を新しく設置しました。うさぎのブンちゃんとは、簡単に言うと、心理学で学んだ「かわいい顔」に基づいて学生が作成したキャラクターです(こちらの学生記事もぜひご覧下さい)。

 私はオープンキャンパススタッフをするのは今回で2回目になりますが、オープンキャンパスでの文化学科の展示は、毎回教室展示は力が入っているので、まだ見たことのない人はぜひ一度ご覧ください!!教室の展示だけではなく、廊下の大きな展示もぬかりないです。また、一つ一つの展示の内容も濃い物になっていますので、来年訪れる際はぜひ一度文化学科へお越しください!

 私は、オープンキャンパススタッフの1人として、オープンキャンパスに来てくれた高校生を同じスタッフや教授達と一緒に迎え入れました。午前中は模擬講義や奨学金の説明等により、学科の展示の見学に来ている高校生はごくわずかでしたが、学科の説明や魅力を存分に高校生に伝えることが出来たと思います。

 しかし、やはり午前中に見学に来た高校生は臨床心理学科や英語学科の見学と目的をもっている方が多く、中々最初から文化学科を目的として来てくれた方は少なかったように感じます。そこで、教室の入口付近で呼び込みを行う際に、心理学に興味がある方には心理学を、語学に興味がある方には語学を、文化学科で学ぶことが出来る事を伝えると興味を示し、文化学科に見学に来てくれる方もいました。「臨床心理学科で学ぶ心理学と文化学科で学ぶ心理学科の違いが分からない」という高校生も多く、私はあまり心理学の講義を受けたことが無かったので、説明に苦戦しました。また、文化学科で学ぶ主な7つの学問領域を書いた画用紙を入口付近に貼る事によって、文化学科がどのような事を学ぶのかを分かりやすくしました。うさぎのブンちゃんも推しました。

文化学科回転パネル
 文化学科に所属している上で「文化学科って何を学ぶの?」とよく質問される事があります。今回も、スタッフとして高校生に説明している時に2,3回聞かれました。そこで、活躍したのが「文化学科回転パネル」です!各学問領域について、それぞれどのような事を学ぶのかを理解して貰い、また今年から新しくその学問の卒論のテーマも紹介しました。文化学科回転パネルを使うと、高校生もよく理解してくれて、文化学科がどういう学科なのか知ってもらえました。新しく導入した大学生の講義用ノートやプリントでは、釘付けの高校生も多く、大学生の生活をより身近に感じることが出来たのではないでしょうか。

 文化学科は学生スタッフや教授の人数も充実しており、学生の生活の方法や講義内容も気軽に聞くことが出来るので、来年のオープンキャンパスにもぜひ足をお運びください!!

2017年8月11日金曜日

磯田ゼミ紹介(LC16台 笹本優太郎さん)


今年度6回目の学生記事をお届けします。文化学科2年生の笹本優太郎さんが、文化学演習Ⅰで所属している磯田則彦先生のゼミを紹介してくれています。磯田先生のお人柄とゼミの雰囲気が伝わってきます。


磯田ゼミ紹介
LC16台 笹本優太郎

 人文学部文化学科2年の笹本です。この記事では、私が所属する磯田ゼミについて紹介したいと思います。文化学科は歴史学科や英語学科のように特定の分野を専攻するのではなく、哲学・宗教学・芸術学・社会学・心理学・文化人類学・地理学など人間社会の文化に関する学問を、幅広く領域横断的に学んでいく学科です。自由で活気にあふれた文化学科の特徴がとりわけ磯田ゼミには色濃く出ています。

・磯田ゼミの流れ(前期)

  1. 自己紹介、レポートの発表の順番決め(第1回)
  2. レポート(ワードで作った紙のレジュメ)の発表、ディスカッション(第2回~14回)


・磯田ゼミの長所

 磯田ゼミは、ほぼ毎年、希望者で定員が埋まる人気ゼミの1つです。人気の理由は、おそらく自分の好きなテーマでレポートが書けるという点ではないでしょうか。磯田先生の専門分野は地理学・人口研究ですが、レポートで扱うテーマや学問分野は完全に自由で、それぞれのメンバーに任せられています。私たちの代の磯田ゼミのメンバーも、大体の人が選んだ理由にこの点を挙げていました。ゼミは自分の好きなことをより一層深く知る機会にもなれば、新たなことを調べる良い機会にもなります。そして様々なテーマのレポートを聞けるので、知識も広がりとても有意義な時間になります。今年度は「CDはなぜ売れなくなったのか」「死刑制度のこれからについて」「外国人から見た日本・日本人」など色々なテーマの発表がありました。私も「沖縄基地問題のこれから」というテーマでレポートを書き、沖縄における基地の現状や課題について理解を深めました。

 そして次の良い点は、自分でレポートのテーマや参考図書を選択して内容を決めることによって、レポートを書く力が身につきます。これは卒論を書くときなどに役に立ってくるのでとてもタメになります。そして磯田ゼミの基本は「仲良く、誰もが堂々と意見を言えるゼミ」なので、活発的なディスカッションも出来ます。

ゼミでのディスカッションの風景
あと、なんと言っても忘れてはならないのが磯田先生のお人柄です。磯田先生は学生に対しても上から目線ではなく対等に接してくださるので、ゼミはいつも和やかな雰囲気です。発表の後の質問タイムで磯田先生から色々な質問を受けますが、それもまた質問に答える技量が身につくのでとてもメリットになっています。
 
 磯田ゼミは自由度も高く学習しやすいゼミです。文化学科に入学して磯田ゼミで学ぶことで、私は様々なテーマに対して、しっかりと自分の意見を持って、積極的に発言できるようになり、自身の成長に繋がっているように思います。機会があればぜひ磯田ゼミを履修することをお勧めします。

2017年8月10日木曜日

木曜日のラグナロク(小笠原史樹先生)

平成29年度第7回目の「教員記事」をお届けします。今回の執筆者は、宗教哲学の小笠原史樹先生です。



木曜日のラグナロク

小笠原史樹(宗教学

ある日、映画館で「マイティ・ソー バトルロイヤル」というハリウッド映画のチラシを手に入れた。バトルロイヤル……? ネットで検索してみると、英語の原題は“Thor:Ragnarok”(ソー:ラグナロク)。元の「ラグナロク」を日本では「バトルロイヤル」に変えたらしい。

ソー(トール、ソール)は北欧神話に登場する神々の一人で、最高神であるオーディンの息子。ミョルニルというハンマーの使い手で雷を司り、最強の戦士として巨人や怪物たちと戦う。このソーを題材にした映画が「マイティ・ソー」で、「バトルロイヤル」はこのシリーズの第三作目にあたる。

ラグナロクも北欧神話の用語で、元々の意味は「神々の運命」。「黄昏」の意味を持つ言葉と混同されて、「神々の黄昏」と呼ばれることもある。神々を待つ運命とは、神々と巨人たちとの間で最後の戦いが行われる、ということ。つまりラグナロクとは、そのような最終戦争を指す言葉である。

夏が一度も来ないままに冬が三年間続くと、ラグナロクの兆しとされる。世界中で戦乱が起こり、狼たちが太陽を飲みこんで月を傷つける。大地が震えて山は崩れ、フェンリルという巨大な狼の鎖が解かれる。フェンリルは口を開けて突進するが、その上あごは天に届き、下あごは大地についている。ヨルムンガンドという巨大な蛇(ミッドガルド蛇)も海から這い上がり、フェンリルや巨人たちと共に、神々の住む世界へ殺到する。それに気づいた番人ヘイムダルが角笛を吹き鳴らし、オーディンは軍勢を招集して巨人たちに立ち向かう――。

ラグナロクでソーの戦う相手はヨルムンガンドと決まっており、すでにその勝敗も決まっている。オーディンはフェンリルと戦い、ヘイムダルはロキ(神々の一員にして巨人の子であり、フェンリルとヨルムンガンドの父親)と戦う。映画でこれらの戦いが描かれるとは限らないが、少なくとも「ラグナロク」というサブタイトルは、以上のような一連の物語を含意している。

ところで、今日はちょうど木曜日。木曜日を意味する英語の“Thursday”はソーに由来する、と言われる。つまり、木曜日は「ソーの日」。ちなみに、水曜日の“Wednesday”は「オーディンの日」。非日常的なハリウッド映画の中に留まらず、身の回りの一つ一つの言葉の背後にも、遠い異国の神話世界が広がっていたりする。神話の知識を少し手に入れるだけで、映画の楽しみ方も日常の見え方も変わる。

……と、いくら北欧に思いを馳せてみても一向に涼しさは感じられず、それもそのはず、ラグナロクには炎の巨人スルトも参戦しているのだった。

酷暑の日々、ラグナロクの到来はまだしばらく先のようである。


参考文献
 V・G・ネッケル・他編『エッダ――古代北欧歌謡集』、谷口幸男訳、新潮社、1973年
 R・I・ペイジ『北欧の神話』、井上健訳、丸善ブックス、1994年

小笠原先生のブログ記事
真昼の悪魔
スマホと空と攻殻機動隊
歌詞の中の神々

2017年8月9日水曜日

オープンキャンパス2017が開催されました

 福岡大学オープンキャンパス2017が、8月5日(土)に開催されました。

  文化学科関連では、鴨川武文先生の模擬講義「時間地理学で考える生活時間と生活空間」、 平井靖史先生の模擬講義「タイムトラベルを哲学する」に計400名近い多くの方々が聴講に来てくださいました。

 また、教員・在学生による個別相談も例年以上に盛況で、熱心なご相談、ご質問を数多くいただきました。

 模擬講義を担当してくださった先生方、教員スタッフ、学生スタッフの皆さん、そして何よりも文化学科を訪れてくださった高校生、保護者の皆さんに心よりお礼申し上げます。

 学生スタッフによる体験記も近日中にアップロードする予定です。お楽しみに。


2017年8月3日木曜日

心理学から見る福岡大学のマスコットキャラクターたち(LC16台 坂本景菜さん)

 今年度第5回目の学生記事をお届けします。LC16台の坂本景菜さんが、福岡大学のいくつかのマスコットキャラクターについて紹介し、心理学の講義で学んだ事を生かして分析してくれました。
 「うさぎのブンちゃん」という、文化学科のマスコットキャラクターも考案してくれています。



心理学から見る福岡大学のマスコットキャラクターたち

LC16台 坂本景菜

 皆さんは福岡大学のマスコットキャラクターをご存じだろうか。福大生の中にも「見たことはあるけど名前は知らない」「全く分からない」などという意見の人も多いと思う。かくいう私も1年生の間は全くといってもいいほどその存在を知らなかった。今回私は福岡大学のいくつかのマスコットキャラクターについて紹介するとともに、自分が1年生の時に受講した心理学の講義(2016年度末に定年退職された感情心理学がご専門の髙下保幸先生の講義)で学んだ事を生かして簡単に分析してみたいと思う。

福太郎先生
 まず最初に紹介するのは福岡大学図書館マスコットキャラクター「福太郎先生」。福太郎先生は福岡大学新中央図書館に住んでいるふくろうである。ホームページのキャラクター紹介では、チャームポイントはふくよかなお腹、つぶらな瞳、好物は辛子高菜のトッピングをしたバリ堅のとんこつラーメンで、替え玉は当たり前といういかにも福岡人らしい味覚をしている。趣味は閉館後の書架整理で、そのスピードは図書館スタッフ顔負けの手さばきらしい。そんな福太郎先生は、2015年に開催された「図書館総合展」で図書館キャラクターグランプリ「館の働き者部門」に入賞したという経歴もある。ちなみに、絵本や漫画など物語の中でふくろうが他の動物たちに比べ「知識人」として描かれがちなのは、一説によるとギリシャ神話の知恵の女神アテナ(ミネルヴァ)の使いがふくろうであったことから、いつしかふくろう自体が知恵の象徴になったのが始まりだという。福太郎先生も例にもれず博識なふくろうであり、「先生」と呼ばれているからには教えている生徒が存在する。その名も「ペンギンズ」。

ペンギンズ

 ペンギンズはカラフルなペンギンたちで、れっきとした福大生である。総員9羽で、それぞれが福岡大学の学部に所属しており、1学部に1羽いる。人文学部はペン、法学部は天秤、商学部は電卓…といったようにそれぞれの学部に関係したアイテムを持っており、福太郎先生に図書館の活用方法を習って、卒論やレポートを仕上げようと思っているらしい。「いつかは福太郎先生と一緒に空を飛ぶのが夢」ということだが、福太郎先生はふくろう、彼らはペンギンである…という事についてはあまり触れないほうがいいのかもしれない。(福岡大学図書館 キャラクター紹介[http://www.lib.fukuoka-u.ac.jp/character/])

ステッピイ
  また、福大生ステップアッププログラム(FSP)マスコットキャラクターは階段「step」と勉強「stady」をかけたニックネームの「ステッピィ」。黄色いカラーリングと階段を模したシンプルなシルエットが特徴である。詳しい設定などの公開はされていないが、ホームページのイラストを見るに、植物を育てたり、様々な分野に興味を持っていたり、飛び跳ねたりとアグレッシブな様子が見られる。ちなみに福大生ステップアッププログラムとは、「学び」「豊かな人間性」「「社会」の3つのステップから本学生の人間的成長をサポートするプログラムで、学生同士のコミュニケーションをベースにした学生参加型の授業や、アジア圏の協定校との国際交流セミナーを開講したり、本学の学生が自主的に企画した独自のプロジェクトを支援したり、卒業生の方から大学生活で学んだどのような事がいかに人生で大切なものであるかを教えて頂く講演を開催したりなど盛りだくさんの内容になっているので、気になる方は受講してみる事をお勧めする。(福大生ステップアッププログラム2017 ステッピィのプロフィール[http://www.fukuoka-u.ac.jp/fsp/fu/profile/])

 さて、ここまでにあげた3つのキャラクターの中で、一番心理学の観点から「一般的にかわいい」とされるキャラクターはどれだろうか。

 心理学的に「かわいい顔」とされるのは「幼児図式」、つまり赤ちゃんのような顔である。細かく挙げると、高く張り出した額、顔に相対して大きな目、適度な目の光、丸く膨らんだ頬、小さな口、体に比べて大きな頭、丸い感じの体つき、ぎこちない動き、などがある。中でも中核的な部分は「上顔に比べて短い下顔」である。人間に限らず、他の動物やぬいぐるみや人形、アニメのキャラクターでこのような要素があれば「かわいい」と思わせることが出来るという。そしてこの「幼児図式」を参考に考えると、目の大きさ、目の光、小さな口、全体的な丸みなど当てはまる部分が一番多いのは福太郎先生であると言える。特に前述した福太郎先生のチャームポイント「つぶらな瞳、ふくよかなお腹」が決め手になった。

 せっかくなので私も幼児図式になるべく沿った、文化学科のマスコットキャラクターを考えてみた。名づけて「うさぎのブンちゃん」である。耳は福岡大学の「F」をデザインに、文化学科の幅広く学べる特性からいろいろな物を詰め込めるように大きなリュックを背負わせた。手に持っているのはにんじん型のメモ帳、首元には文化学科の頭文字でもあり、自分の名前の頭文字でもある「B」が入ったバンダナをしている。体に対して大きな頭、小さい口、全体的に丸いフォルム、丸い頬、下部に寄った大きくつぶらな目、ありきたりなキャラクターデザインのような気もするが、それだけ幼児図式が様々な「かわいい」キャラクターの基礎として使われていると言えるだろう。

うさぎのブンちゃん

 今回は一部のキャラクターの紹介と、髙下先生の心理学の講義で学んだ内容を踏まえて「幼児図式」から見る「かわいさ」について分析したが、これを機に福岡大学のマスコットキャラクターを身近に感じてくれる人が増え、さらには図書館や福大生ステップアッププログラムなどに興味を持つ人も増えてくれれば、マスコットキャラクターたち(関係者の方々)にとっても喜ばしいことだと思う。