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2018年4月23日月曜日
課外活動「シネマ文化学」開催のお知らせ
今年度、文化学科の新しい教育活動として、課外で「シネマ文化学」と題した企画を開催することになりました。
日々、映画館では様々な作品が上映されており、映画館に頻繁に足を運んでいる学生さんも少なくないだろうと思います。映画や映画館そのものが一つの文化現象であることはもちろん、多様な作品に触れることはすなわち、それらの作品を通して多様な文化に触れることでもあります。映画は文化について考える上で、まさに絶好の素材です。
他方、多くの学生さんの観る映画はごく一部の派手なヒット作に限られていて、映画を通して何かを考えるという機会は、案外少ないかもしれません。せっかく高い映画代を払って観にいくのに、途中で寝てしまうリスクを抱えながら「地味な作品」を選ぶのは勇気が必要かもしれませんし、わざわざ映画館へ行ってまで頭を使いたくない、という気持ちもあるでしょう。よくわかります(経験者談)。
もちろん、派手なエンターテインメント作品(その手の作品を否定するつもりはありませんし、私も好んで観るのですが)の中にも、考えるための材料は溢れています。月並みなアクション映画のストーリー展開が、実はキリスト教の思想に深く根ざしている、というケースも珍しくありません。しかし、そのような思想の存在に気づくためにはそれなりの知識と、気づこうとする態度とが必要だったりもします。
いずれにせよ、いつもは観にいかないような映画をあえて観にいくことも、映画を通して文化について考えることも、なかなか独りでは億劫でしょうし、たとえ友だちと一緒でも「プライベート」では気が進まないかもしれません。ならば、LCの課外活動として皆でやってみよう、というのがこの企画です。あくまで「課外」ですから単位とは無関係ですが、皆で一緒に同じ作品を観て考えることは、きっと貴重な経験になるはず。
具体的には、①色々なことを考えさせてくれるような、かつなかなかこの機会でもなければ自分では観にいかないような映画をピックアップして皆で観にいき、②映画鑑賞後、近くのカフェなどで(?)、今観たばかりの映画についてトーク。③後日、参加者には短いレポートを書いて提出してもらい、年度の終わりまでにはそれらを報告書にまとめる予定です。
開催は不定期。できれば一ヶ月に一回程度の頻度で開催したいところですが、観にいく作品の上映スケジュール次第。作品ごとに参加者を募り、その都度、観にいく日程を調整します。繰り返し何度でも参加してもらって構いませんし、一回だけの参加でも構いません。ただし、仮に参加人数が多くなりすぎた場合には、できるだけ多くの学生さんに参加してもらうことを優先して、参加回数を制限する可能性もあります。
詳細については別途、メール等で連絡・相談します。この企画に興味のある学生さんは各自、小笠原までメールでご連絡下さい。メールの件名の冒頭には「【LCシネマ文化学】」と記し、本文には必ず学籍番号と氏名を明記。メールアドレスは『福岡大学人文学部文化学科 教員紹介 2017年度版』の冊子に記載されています。新入生の皆さんは「文化学基礎論」の初回で配布した資料を参照。メールを送ったからといって絶対に参加しなければならないわけではありませんので、ぜひ気軽に連絡を。
なお、この「シネマ文化学」は、文化学科の平成30年度「学部教育充実予算」事業である「文化の多角的・総合的理解に向けた教育充実――漫画を中心とした大衆文化を通して」という取り組みの一環です。参加者の映画代金は、この予算から支出されます。
ちなみに、現時点での候補作は下記の二つ。
「港町」(想田和弘監督の観察映画。岡山県瀬戸内市の港町、牛窓が舞台)
http://minatomachi-film.com/(外部サイト)
「マクベス」(シェイクスピアの戯曲に基づくヴェルディのオペラ)
http://tohotowa.co.jp/roh/movie/macbeth.html(外部サイト)
通常、映画の上映時間などは約一週間前まで未定なため、日程の調整は直前に行います。曜日なども含めて参加者の都合次第ですが、ただし、深夜の上映回を観にいくことはありません。
その他、何か不明な点などがあれば、小笠原まで。
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