今回は新入生歓迎の特別企画、マンガ・ビブリオバトル。上級生五名が新入生のために、大学生必読のマンガを各五分間で紹介。タイマーが冷酷に時間を刻む中、五人が五人とも、それぞれ特徴的なプレゼンで白熱のバトルを。
一人目が取り上げたのは、鈴ノ木ユウ『コウノドリ』。生命倫理に関する問題提起から始め、妊娠・出産を巡る話で聴衆の興味を喚起しつつ、最後は母の日の話で締めくくり、見事に時間ピッタリで終了。
二人目が選んだのは、岡崎京子『リバーズ・エッジ』。「心が震える」と自分の感情を前面に押し出し、教卓の前を動き回ってプレゼン。本を開いて絵を示してみたり、文章を感情豊かに朗読してみたり。
四人目はニャンコ先生のぬいぐるみを取り出して、緑川ゆき『夏目友人帳』をプレゼン。言葉で説明できないことを絵で示している、静かに心が浄化されていく、等々。そして最後は黒板に、初期のニャンコ先生の姿を。
五人目が選んだのは、いくえみ綾『潔く柔く』。黒板前にマンガを持たせて七人を並べ、表紙に描かれている人物を示しながらストーリーを紹介。今までのプレゼンから一転、教室内が一種独特の、演劇的な空間に変わったような錯覚が。
五人のプレゼンと質疑応答を終え、「どの本が一番読みたくなったか?」という基準で投票。開票作業の間、飛び入りの六人目が浅野いにお『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』について熱く語る、というハプニングも。
開票の結果、チャンプ本は『コウノドリ』に決定。この本がLC哲学カフェの薦める、大学生必読のマンガとなりました。
初めての試みだったものの予想外の成功で、参加者の関心は早々に次のビブリオバトルへ。今度は恋愛やスポーツのマンガを? とにかく設定の奇抜なマンガを? 或いは、ビブリオバトルならぬシネマバトルを? 大学生必読のマンガとして他に何があるか、もし教員が参加していたならばどのマンガをプレゼンしていたか、と雑談に興じている内に、今回も時間切れで自動的に散会。
というわけで、新年度の哲学カフェも本格的に始動。さっそく今月末には、通常の「マンガde哲学」が開催されます。コーヒーと連休直前の解放感を味わいながら、ぜひ気楽なマンガ談義を。
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