2014年6月26日木曜日

ゼミ研修旅行で長崎・軍艦島に上陸見学(植野健造教授)

「教員記事」をお届けします。第五回は日本美術の植野健造教授です。



ゼミ研修旅行で長崎・軍艦島に上陸見学
2014年5月31日(土)

浦上・植野見学研修旅行
 2014年5月31日(土) 撮影:植野
文化学科教員の植野です。専門分野は美学・美術史(おもに日本近代美術史)と博物館学です。全学共通科目の芸術、専門科目の日本美術史、日本美術論、そして文化学演習(ゼミ)、その他に学芸員課程科目の博物館展示論、博物館資料論、博物館実習(美術)などを担当しています。


 私のゼミでは、浦上雅司先生(西洋美術史)のゼミと合同で前期と後期に1回ずつ日帰りで、美術館や寺院や文化財などを見学する貸し切りバス見学研修旅行を行っています。先日5月31日(土)には教員2名、学生27名の総勢29名で長崎市に行きました。

 朝8時に大学を出発し、午前中は長崎県立美術館で版画家・デザイナーの「渡辺千尋の仕事」展とコレクション展を学芸員の方の説明を拝聴しながら鑑賞し、昼食は四海楼でチャンポン、皿うどん、デザートを堪能しました。午後は長崎港から船に乗り、長崎市端島(軍艦島)クルーズに参加しました。悪天候の場合は、上陸できないことも少なくないそうですが、この日は初夏を思わせる晴天、上陸をはたすことができました。

 国史跡への登録、そして「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」の一部として世界遺産登録への途上にある軍艦島、さすがにその視覚的インパクトはなかなかのもので、さまざまな問題を私たち教員や学生に鋭く問いかけてきました。そこは、人の生と死、生活、労働、欲望、娯楽、幸福、自然との関わり、時代の進歩と変化、文化資源と観光といった諸問題が濃密にうずまく世界であったことが想像され、しかも、それが廃墟となってさらに私たちの想像を膨らませてやまない独自の空間を形成していました。人の想像力と造形力の一つの到達点を見たような思いにとらわれた、有意義な一日となりました。

 参考までに、過去の見学先を書きとどめておきます。

【過去の浦上・植野合同ゼミ見学研修旅行】
2011年11月19日(土) 長崎端島(軍艦島)、高島・石炭資料館、長崎県立美術館
2012年6月1日(土) 山口県立美術館、瑠璃光寺
2012年11月23日(金) 熊本市現代美術館、熊本県立美術館
2013年6月8日(土) 霧島アートの森
2013年12月21日(土) 下関市立美術館、功山寺、唐戸市場、出光美術館(門司)、北九州市立美術館


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