2018年11月22日木曜日

「先輩と語る(LC版) 」開催のお知らせ(2018年12月7日)

先輩と語る(LC版)
日時:2018年12月7日 金曜日、18:00-19:30
場所:10号館1023教室

 文化学科を卒業後、様々な分野で活躍されているLC12・13台の先輩をお招きして、文化学科での過ごし方と卒業後の生活について、お話を伺います。
 在学している今、そして卒業してからの未来。残された大学生活をどう過ごす?身近な先輩からしか聞けない、たくさんのヒントが得られると思います。たくさんのみなさんの参加をお待ちしています。


登壇者紹介:
Fさん(2017年卒業)。銀行員。
4年生では鴨川先生のゼミに所属し、卒論を宮野先生に指導していただきました。また、学芸員課程では宮岡先生の民俗コースを選択しました。現在鹿児島県の地方銀行に勤めて2年目を迎えました。

Tさん(2016年卒業)。県職員。
4年の時は宮岡先生のゼミに所属し(学芸員課程の民俗でもお世話になりました)、卒論では白川先生にご教授頂きました。去年から地元の佐賀県で、県職員(行政職)として今は現地機関に務めています。

Nさん(2016年卒業)。パラレルワーカー。
現在はライターやブロガーをしながら、ITベンチャー企業でフリーランス養成を目的とした講座の企画運営を担当しています。簡単にいうと複業家です。宮野先生と小笠原先生と平井先生に育ててもらいました。




2018年11月17日土曜日

第4回 LCシネマ文化学が開催されました


11月15日木曜日の夜、第4回目のLCシネマ文化学が開催されました。参加者は学生さんが10名、教員が1名。天神北のKBCシネマで、下記のドキュメンタリ映画を鑑賞。

 華氏119(外部サイト)

「ボウリング・フォー・コロンバイン」などの作品で有名な、マイケル・ムーア監督の新作。宣伝ではトランプ大統領が前面に押し出されていましたが、むしろこの作品で中心的に描かれているのは、トランプ大統領が誕生する背景としての、アメリカの現状。特に、監督の故郷であるミシガン州フリントの水道水汚染の問題などに、多くの時間が割かれていました。

映画の鑑賞後、すでに夜も遅かったため、学科の行事としてはその時点で解散。残った面々で某パブへ移動し、夕食をとりつつ、今観たばかりの映画を巡ってトーク。映画と同様、必ずしもトランプ個人は話題の中心にならず、トランプに投票した人々のこと、いわゆる「排外主義」の問題、ヘイトスピーチの問題、そして日本のこと、等々が話し合われました。途中、そもそもドキュメンタリ作品で描かれていることは「(客観的な)事実」なのか、という問いも。

今まで関心のなかった事柄について、この映画を観て少しでも興味を覚えてもらえたならば、教員としては満足。この作品をきっかけに、さらに他のドキュメンタリ作品も観てもらえれば、と、夢想したりもしています。

さて、この映画企画ですが、せめて今年度、後一回は開催したいところ。当面の候補作は、すでに公開中の下記。

 パウロ 愛と赦しの物語(外部サイト)

参加希望者は随時、募集中。どうか気軽に、小笠原までご連絡下さい。

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 第1回 LCシネマ文化学が開催されました
 第2回・第3回 LCシネマ文化学が開催されました

2018年11月16日金曜日

「どうぞどうぞ」の社会心理学(縄田健悟)

文化学科のブログ委員でもある縄田から,平成30年度第10回目の教員記事をお届けします。



「どうぞどうぞ」の社会心理学

縄田健悟(心理学

文化学科教員の縄田です。 こんにちは。

専門は社会心理学です。
ざっくりいうと「人間関係の科学」みたいなことを研究しているんですが,
今日は,「他人に合わせて行動する」ことに関して,書いてみたいと思います。


ダチョウ倶楽部の持ちネタで「どうぞどうぞ」ってご存知ですか?






1. 熱いおでんを食べる,熱湯風呂に入るといったことをしたがらない上島竜兵に,
2. リーダーと寺門が「じゃあ俺やるよ」と手を挙げて,
3. 「じゃあ俺も…」と竜ちゃんが手を挙げたときに,
4.「どうぞどうぞ」と二人が言って,
5. 結局,竜ちゃんがしたくないことをすることになる,

という定番ギャグです。

さて, この竜ちゃんが手を挙げた行動,
これは周りの人に合わせて手を挙げたという意味で, 社会心理学では「同調」と呼ばれる現象です。

で,この心理メカニズムなんですけど,実はこれ,結構解釈しにくかったりもします。

◆同調


まず,同調の説明をします。

同調とは,周りの人皆がやっているのと同じ行動を取ることです。

この同調,心理面では大きく2つに大別されます。

(1)規範的影響に基づく同調
(2)情報的影響に基づく同調

です。

(1)規範的影響に基づく同調


こちらは 「自分だけ他人と違う行動を取って,周りから嫌われたくないなあ」と思って同調するものです。

授業では,アッシュの同調実験を紹介しました。
この実験ではフリップにかかれている同じ長さの線を選ぶっていう,一人ならほぼ間違えない問題に答えてもらいます。
このとき,集団の周りの人が全員が間違えた①だと答えていたら,②に見えるんだけどなあ,と思いながらも,周りに同調する人が続発します。

1950年台のアメリカの実験では,12回中1回以上同調したのが4分の3くらい,と多くの人が同調してしまいました。
文化差も報告されてはいますが,基本的にはどこの国でも起こる現象です。


(2)情報的影響に基づく同調

こちらでは「皆がそうするなら,こっちが正しいに違いない」と考えて同調しています。

行列のできた店に自分も並ぶというのは,それが「美味しい」お店だと思って,皆と同じように同調して並ぶわけです。

もしくは,例えば,賞状の受け取り方とか,お焼香の仕方が分からないときに,
皆がやってるのと同じやり方でやります。
それが正しいだろうと判断して。



この2つ何が違うの?


違いは特に,内面化度合い,つまりその皆がやっている行動を本心に取り込んでやっているかどうかに表れます。

規範的影響に基づく同調だと,本当はやりたくなくとも,自分だけ違う行動を取って嫌われないいために同調します。

情報的影響に基づく同調だと,皆がやってることは正しい・良さそうだなと,自分の意見として取り込んで同調しています。



じゃあ,ダチョウ倶楽部の「どうぞどうぞ」はどっち?


で,ダチョウ倶楽部の「どうぞどうぞ」ってどっちだと思います?

もう一回振り返ると,熱いおでんを食べるなどの「嫌なもの」をやりたくないときに,周りの二人が手を挙げたことに同調しています。


もしもここで, 「あれ?皆が手を上げるなんて,もしかして熱いおでんは美味しいかな?」と意見を変えて手を上げていれば,情報的影響です。
 
一方で,「皆も手を挙げている中,自分だけ手をあげないなんて浮いちゃうかな,マズいかな」と思って,本心では嫌だと思いながら手を挙げていれば,これは規範的影響になります。
 
さーて,どっちなんでしょう。

手を挙げた時点で「熱湯風呂」に対する態度変容が伴っているかどうかが分ける鍵なのですが, まあギャグですからね。


竜ちゃんの内面は分からないですし,きっちり分けるの難しいかもしれません。
 
学生にも授業のコメントシートを通じて尋ねてみたのですが,
情報的影響として解釈する人が若干多かったとはいえ,
結構,意見は割れていました。


◆ギャグが生まれた瞬間では


「どうぞどうぞ」のギャグが生まれた場面に関する記事を見つけました。

- ダチョウ倶楽部が定番ギャグの誕生秘話明かす ロケでの偶然
寺門は「あれは現場から生まれたんですよ」とコメントし、上島がバンジージャンプをするはずだったロケ現場で、まさに飛ぶ直前になって上島が拒否してしまった状況を説明した。
その現場は、番組用に特設されたもので、クレーン車2台を使った大規模なものだったそう。肥後は「制作費がパーになるから、スタッフに申し訳ない」と思ったらしく「上島が飛ばないんだったら僕が飛びます」と言ったそうだ。
そこに寺門も「だったら、オレが飛ぶよ」と言い出し、そこで上島も「じゃあやっぱりオレが飛ぶ」と言ってしまい、それを受けてふたりが「どうぞどうぞ」と返し、上島が「なんだそれは!」とツッコミを入れたのがきっかけで、ギャグが誕生したそうだ。
ギャグが誕生したシーンでは,どうやら規範的影響で同調したみたいですね。

リーダーと寺門が「俺が飛ぶよ」と手を挙げている状況で,

上島竜兵が自分だけ「飛ばない」なんて言えず,つい手を挙げてしまったというものです。
別にバンジージャンプが楽しいかもとは思ってないので,情報的影響ではないわけです。

とはいえ,ギャグの場面でも同じく規範的影響なのかというとそれは分からないことです。




さて,こうしてダチョウ倶楽部の定番ギャグを社会心理学の視点から解釈してみました。


こうしたちょっとしたギャグも,人間関係における心理・行動的な背景をじっくり考えてみると,けっこう興味深いものではないでしょうか。



2018年11月10日土曜日

第6回・第7回 LCアーベント開催のお知らせ

第6回目、及び第7回目のLCアーベントの詳細が、下記の通り決定しました。

 【LCアーベント】
 日時 11月20日(火)16:30-18:00
 場所 A702教室
 提題者 落合桃子 先生(芸術学・美術史)
 題目 近代ドイツにおけるマルティン・ルターのイメージ

 【LCアーベント】
 日時 12月17日(月)16:30-18:00
 場所 A604教室
 提題者 小笠原史樹 先生(哲学・宗教学)
 題目 物語られる生の諸相――生命倫理・神話・映画(仮)

11月は火曜の夕方12月は月曜の夕方の開催です。教室も異なりますので、ご注意下さい。

事前の登録などは不要です。お誘い合わせの上、ぜひ気軽にご参加を。

なお、小笠原の発表には、下記の作品に関する「ネタバレ」が含まれる可能性があります。予めご了承下さい。(ちなみに「ワンダフルライフ」以外は、図書館のDVDコーナーで視聴可能。)

 「ライフ・イズ・ビューティフル」(ロベルト・ベニーニ監督、1997年)
 「ワンダフルライフ」(是枝裕和監督、1998年)
 「ビッグ・フィッシュ」(ティム・バートン監督、2003年)
 「ミリオンダラー・ベイビー」(クリント・イーストウッド監督、2004年)

第5回 LCアーベントが開催されました


10月29日月曜日の夕方、第5回目のLCアーベントが開催されました。参加者は学生さんと教員を合わせて約10名。

今回の提題者は、地理学がご専門の藤村健一先生。タイトルは「世界遺産候補「百舌鳥・古市古墳群」の天皇陵の意味をめぐる葛藤――聖域か、文化財か、観光地か?」。

ご提題の中には未発表の調査データなどが含まれているため、細部について詳述することは避けますが、主な内容は、この古墳群に対する様々な意味づけ(①聖域、②観光地・観光資源、③文化財、④地域のシンボル)の整理や分析、そのような意味づけを行っている人々に関する調査の報告、それらの意味づけの間で生じる摩擦やその要因に関する検討、等々。多くの具体的な事例に基づく明晰なお話は、門外漢の私にもわかりやすくて引きこまれました。

後半の質疑応答では途切れることなく手が上がり、終了時間まで活発な議論が交わされたのはもちろん、終了後、某居酒屋への道程でも議論が続いたりしました。宗教研究の方法論に関する他分野からの問題提起などもあり、文化学科ならではの生産的な研究会だったように思います。私個人は、「聖域をして聖域たらしめる本質とは何か」という問いに心を奪われる一方で、哲学者や神学者の書いた本を読むだけで「宗教」にアプローチすることの限界を改めて痛感させられる、そんな夕べでした。


さて、今後のLCアーベントですが、年内に二回、開催する予定。詳細については、このブログ上の告知記事をご参照下さい。

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