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2018年11月10日土曜日
第5回 LCアーベントが開催されました
10月29日月曜日の夕方、第5回目のLCアーベントが開催されました。参加者は学生さんと教員を合わせて約10名。
今回の提題者は、地理学がご専門の藤村健一先生。タイトルは「世界遺産候補「百舌鳥・古市古墳群」の天皇陵の意味をめぐる葛藤――聖域か、文化財か、観光地か?」。
ご提題の中には未発表の調査データなどが含まれているため、細部について詳述することは避けますが、主な内容は、この古墳群に対する様々な意味づけ(①聖域、②観光地・観光資源、③文化財、④地域のシンボル)の整理や分析、そのような意味づけを行っている人々に関する調査の報告、それらの意味づけの間で生じる摩擦やその要因に関する検討、等々。多くの具体的な事例に基づく明晰なお話は、門外漢の私にもわかりやすくて引きこまれました。
後半の質疑応答では途切れることなく手が上がり、終了時間まで活発な議論が交わされたのはもちろん、終了後、某居酒屋への道程でも議論が続いたりしました。宗教研究の方法論に関する他分野からの問題提起などもあり、文化学科ならではの生産的な研究会だったように思います。私個人は、「聖域をして聖域たらしめる本質とは何か」という問いに心を奪われる一方で、哲学者や神学者の書いた本を読むだけで「宗教」にアプローチすることの限界を改めて痛感させられる、そんな夕べでした。
さて、今後のLCアーベントですが、年内に二回、開催する予定。詳細については、このブログ上の告知記事をご参照下さい。
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