2018年9月4日火曜日

第2回・第3回 LCシネマ文化学が開催されました

先の記事と同様、すっかり報告が遅くなってしまいましたが、第2回目と第3回目のLCシネマ文化学が開催されました。

第2回目は6月16日土曜日。参加者は学生さんが8名に教員1名。中洲の大洋映画劇場で下記を鑑賞しました。

 マクベス(英国ロイヤル・オペラ・ハウス)(外部サイト)

シェイクスピアの戯曲を原作とする、ヴェルディ作曲のオペラ。録画ではあるものの、オペラを観るのは初めて、という参加者がほとんどの中、独特の荘厳な雰囲気を堪能。ただし、やはり幾らかハードルは高かったようで、午前10時から休憩を挟んで午後1時半頃までの長丁場、しばしば襲いかかる眠気に必死で抗ったり、時に屈してみたり……。

終了後は某喫茶店で昼食をとりつつ、映画に関連してトーク。マクベス夫人の心理描写や魔女たちの描かれ方、予言はなぜ成就したのか、原作『マクベス』との違いなどに関する話の他、オペラという形式の特徴、演劇とオペラの違い、芸術が持っている「退屈さ」、等々が話題となりました。

第3回目は8月6日月曜日の午前。参加者は学生さんが5名に教員1名。天神北のKBCシネマで、下記のドキュメンタリを鑑賞。

 ゲッペルスと私(外部サイト)

作品は、ナチスの宣伝相ヨーゼフ・ゲッペルスの元秘書、ブルンヒルデ・ポムゼルのインタビュー映像を中心に、その合間に当時の様々な映像資料が挿入される、という構成。原題は“A German Life”。この作品に関する事前の宣伝などから、悪や罪の問題に関する激論が交わされるのかと思いきや、ポムゼルの語りはどこまでも淡々としており、また内容的にも、必ずしもナチスの話がメインではない、と感じられました。

終了後の某喫茶店でのトークでも、ある種の「拍子抜け」で意見が一致。「『ゲッペルスと私』ではなく『私』というタイトルの方が適切」などの感想も聞かれつつ、歴史的な出来事に深く関わったはずの彼女の発言が、にもかかわらず個人的なものであることの「問題」などを検討。その他、100歳を越えたポムゼルの顔のアップを多用する映像表現や、ドキュメンタリという表現の特徴について。

第1回目の作品が通常の「物語」だったのに対し、第2回目はオペラ、第3回目はドキュメンタリで、あまり馴染みのない形式に戸惑う部分も多かったかもしれませんが、それはそれで貴重な経験。ただし、このままではどんどん参加人数が減っていく一方、という恐れもあるため、次回はより一般的な作品を……?

長い夏休みも終わり、来週末からは後期がスタート。LCシネマ文化学も再開する予定です。参加希望者は随時募集中ですので、小笠原までメールでご連絡下さい。

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