2015年9月21日月曜日

宮野ゼミ合宿記(LC12 井上拓海くん)

 今年度10回目の学生記事をお届けします。現4年生の井上拓海くんが、今月初旬に山口県で行われた宮野ゼミ合宿の報告を寄せてくれました。


宮野ゼミ合宿記


  9月のある雨のよく降る朝、宮野ゼミの学生と先生を乗せたバスは九州を出て本州に向かいます。山口市内に向かうのです。九州を出て、ちょうど下関市に着いたころには雨は上がっていました。

 下関についたころにはもう正午でしたから、お腹を空かせた宮野ゼミ一行は唐戸市場の定食屋に向かいます。僕たちは山口名物ふぐの定食など、おいしい海鮮料理を食べたり、宮野先生においしいアイスやコーヒーをご馳走になったり、午後の哲学の勉強会に備えてエネルギーを蓄えました。
西田旧宅にて

 午後になり、僕たちは下関市から山口市内へと移動しました。勉強会は近代日本の哲学者である西田幾多郎が住んでいた家で行いました。僕は昨年、宮野先生の「日本の思想」という受講し、西田の哲学に深い感銘を受けていましたので、その講義の中で扱われた哲学者の西田幾多郎の家に入れるというだけで心躍る気持ちでした。

 西田幾多郎の家、そこは予想通り古い家でした。狭い玄関、古い急な階段、古い座敷、古い書物….。西田幾多郎の幽霊でも出てきそうな…。まぁとにかく雰囲気は十分です。この合宿に向けてゼミ生は西田幾多郎著の「善の研究」の1つの章を読んで、1枚のレポートにわかったこと、わからなかったことをまとめて来ました。この勉強会では西田幾多郎が「善の研究」の第二章の言わんとすることをみんなで話し合いながら理解する、ということでした。勉強会が始まると、ゼミ生は西田幾多郎の真似をして丸メガネをかけてテキストを片手に、あーでもない、こうでもないと議論をしました。不思議なことに、ゼミ生や先生と議論をすることによって、1人で「善の研究」を読んでいた時よりも、西田幾多郎の思想をよく理解できました。そして知的興奮を味わいました。あっという間に3時間が経ちました。みんなと哲学についていろいろと考えたり、議論をするのはとても楽しかったです。哲学をする前と後では少し世界が違って見える体験をこの日もできたような気がします。

 話は少しズレますが、僕が大学に入って、哲学に出会えたことは人生の快事だと思っています。固い価値観が壊され、世界がまるで違って見え、心が震える。以前よりも少しだけ生きやすくなる。呼吸がしやすくなる。こんなにも世界は広いんだと。
 
 哲学勉強会が終わり、宮野ゼミ一行は宿泊先に向かいます。あとはもう遊びです(笑)宮野ゼミは遊びと勉強のメリハリがしっかりとしているので(笑)
 
 夜になると、旅館で、温かい温泉に入り、おいしい食事を食べ、宴会場で旅館の名物女将が毎日上演する女将劇場をみんなで観に行ったりしました(僕は女将に連れられ舞台に上がって踊りました、大盛況?でした)夜が深くなってくるとくだらない話や、お年頃の学生の恋の話等で盛り上がりながらゼミ生や先生と飲むお酒はとても美味しかったです。

 翌日は、山口観光です。中原中也記念館、秋芳洞、秋吉台に行き、精一杯遊びました。最後は歩いて本州から九州へ帰ります。歩くと言っても関門海峡の海底トンネルを歩いて九州に入るだけです(笑)
秋芳洞にて

LC12台 井上拓海

0 件のコメント:

コメントを投稿