文化学科の小笠原先生と宮野先生が企画して下さった今回のイベント。土曜の午後の開催でしたが、文化学科から5,6名の教員と10数名の学生が参加。
13時から2時間ほど、映画を鑑賞。
その後休憩を挟んで、15時半から2時間、映画を題材に自由に語り合う「哲学カフェ」形式で討論がなされました。
こうした「哲学カフェ」の議論をうまく進めて下さったのは、ナビゲーターとしてお招きした椙山女学園大学の三浦隆宏先生です。
アーレントの専門家でもある三浦先生の絶妙な舵取りのおかげで、議論はすぐに白熱。ナチス・ドイツのアイヒマン裁判から、アーレントが「悪の凡庸さ」を見いだすという映画のテーマから、悪の問題やユダヤ人問題が中心となりがちかと思いきや、アーレントを中心に、夫ハインリヒ、見え隠れする愛人、同胞ユダヤ人の友人クルトやハンス・ヨナス、かつての師であり愛人でもあったハイデガーとの、さまざまな愛・友情と裏切りの形が描かれている点に注目した宮野先生の発言から、「愛」とは何かというテーマにまで発展していきました。
あっという間に時間は過ぎ、哲学カフェ終了。おさまらない議論の楽しさは、ほとんどの学生さんも参加された懇親会に持ち越されて、秋の気配を感じさせる七隈の夜を熱くさせていました。
平井
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