LC17台 田原 万輝
みなさんは学芸員という仕事を知っていますか?
学芸員とは簡単に説明すると、博物館(美術館・水族館・動物園なども含む)で展示する資料を収集・保管・展示および調査研究し、教育普及活動も行ったりする仕事のことです。
学芸員になるためには、学芸員資格が必要になります。資格をとるためには大学の博物館学芸員課程を履修することが一番メジャーな方法だと思います。(学芸員課程がない大学もあります。)
わたしは、大学生のうちに何か資格を取りたいと思い、博物館や美術館に興味があったので学芸員課程を履修することにしました。
福岡大学では、人文学部の文化学科と歴史学科、理学部で学芸員課程が開設されています。
わたしは文化学科に所属しているので、文化学科の視点から学芸員課程を説明していきたいと思います。
1. 博物館学芸員課程の説明
では、博物館学芸員課程について説明していきます。
博物館学芸員課程の履修は2年生から始まります。1年生の間は、学芸員課程の授業はありません。3年生の後期と4年生の前期には博物館実習があり、実際の博物館で経験をつむことができます。
どのようにして学芸員の資格をとっていくのかというと、大学を卒業するために必要な単位に加えて、学芸員になるために必要な博物館に関する科目の単位を取得していかなければなりません。そのため、学芸員課程を履修していない学生よりも多くの講義を受け、単位を取得する必要があります。この点は学芸員課程の大変なところだと思います。
3年生になる前に、コース選択があります。人文学部では芸術、民俗、歴史の3つに分かれます。一度決めたコースは途中で変更することができないので、慎重に選ばなければなりません。文化学科で学芸員課程をとっている人は、だいたい芸術か民俗のどちらかを選びます。
文化学科でも歴史を選択することはできるのですが、あまりお勧めはしません。なぜなら歴史を選択するのは歴史学科の学生が多く、また、歴史学科では学科の授業で、学芸員過程のコース選択をする前から専門的なことを勉強しているそうなので、歴史学科の学生が歴史を選択するのと、文化学科の学生が歴史を選択するのとでは、かなりの差があるからです。そのため、歴史系の学芸員になりたい方は歴史学科に進学するのがよいでしょう。
2. 博物館学芸員課程の授業内容
ここからは学芸員課程の授業内容について、説明していきたいと思います。
学芸員課程の授業では、博物館法などの博物館にかかわる法律を学んだり、博物館資料を扱うときに気をつけなければならないことや展示の仕方、実際の出土資料の保存処理などについても学ぶことができます。また、学校の中で授業を受けるだけではなく、九州国立博物館などの学外施設に行き、グループで施設の中や展示物を見て回り、話し合ったことをポスターにまとめて発表したりする授業などもあり、様々です。
(見せていただいた九州の出土物) |
(九州国立博物館の見どころマップ) |
学芸員課程には、現役の学芸員の方や前に学芸員をされていた方などが福岡大学まで来て教えてくださる授業がたくさんあり、リアルなお話を聞くこともできます。
将来、学芸員になりたいと思っている人や、博物館や美術館が好きな人はもちろん、わたしのように何か資格をとりたいという人も、博物館学芸員課程の履修を考えてみてはいかがでしょうか?